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キーサイト・テクノロジー(キーサイト)は7月14日〜15日、東京・丸の内にてプライベートイベント「Keysight World 2016」を開催した。今回、同イベントの開催に合わせて、米国本社から来日したロン・ネルセシアン 社長兼CEOにインタビューする機会を得た。

○グローバルでは5Gが大きな柱に

--2014年11月にアジレント・テクノロジー(アジレント)からの分割が完了して約1年半が経ちます。会社分割の影響や効果について感じることを教えて下さい。

ネルセシアン氏:分割は非常にスムーズだった。当初は1年かかる見通しだったが、わずか半年で完了した。アジレントの一部だった時は、利益をライフサイエンス分野への投資に回すことが多かったが、(分割によって)電子計測分野に利益を投資できるようになった。Aniteを6億ドル超で買収したのはその一例だ。

100%電子計測にフオーカスできるようになったことは喜ばしく、R&Dの強化や買収戦略を通じて企業としてさらに成長することができる。

--電子計測市場の成長分野や地域的な特徴を教えて下さい。

ネルセシアン氏:グローバル見ると市場の成長スピードは決して早くない。大きな柱となっているのが5Gやワイヤレスの領域だ。半導体分野では中国が国家戦略として半導体製品を国内で作ろうとしているため存在感が大きい。また、自動運転を含む自動車分野ではバッテリーなどが重要な技術となっている。

地域別では、欧州の経済が調子を落としている。中国はGDPが低下しているが、ビジネスとしては成長している。また、日本では5Gに大きなチャンスがあると考えている。自動車は日本、米国、ドイツを中心とした欧州、韓国も期待ができる。

--キーサイトでは、2016年度に組織変更を行いました。これにはどのような意図があったのでしょうか?

ネルセシアン氏:お客様がキーサイトとより仕事がしやすくなるように、分野別の組織に変更した。Communication Solutionsグループはワイヤレスエコシステム、防衛産業関係のお客様に、Industrial Solutionsグループは自動車やエネルギー、半導体などのお客様にソリューションを提供する。

また、全てのお客様に対してキャリブレーションなどのサービスを提供するServices Solutions Groupもあり、他社の製品に対してもキャリブレーションを提供している。

○日本へのアプローチ、自動車市場での勝算は?

--では、日本市場についてキーサイトの戦略、ビジョンをお聞かせ下さい。

ネルセシアン氏:日本市場についてはベストなハードウェア、ソフトウェア、そしてそれをサポートするサービスを提供するのが戦略だ。最先端のテクノロジーで早期に参入して市場を取っていきたいと考えている。

--日本では自動車分野が非常に重要な市場です。CEOも重要市場の1つに挙げられていましたが、キーサイトにとってこの分野はチャレンジングです。この分野においてキーサイトにはどのような強みがあるのでしょうか?

ネルセシアン氏:クルマは技術的に複雑になってきている。5Gのテクノロジーも使うし、バスもものすごく複雑だ。また、パワーマネジメントも非常に大変だし、ミリ波も使う。求められる技術が幅広いが、キーサイトではこれらのテクノロジー全てについて長年培ったノウハウを持っている。競合の中で一部をやっているところはあるが、当社は全てをやってきた。そういった点で貢献できると考えている。

(神山翔)