いよいよ各地で梅雨も明け、今年の夏も雑節「土用(どよう)」の到来です! 8月7日の「立秋」前の約18日間が土用となり、本日7月19日が「夏の土用入り」。うなぎを食べるとよしとされる「土用の丑の日」は、今年は7月30日となります。一年中で最も暑い時季といわれる「夏土用」。酷暑をしのぎ災厄をさける習慣や食養生など、夏の土用を穏やかに過ごす昔からの知恵がいろいろとあるようです。


雑節「土用(どよう)」ってどんな暦日?土用の丑の日…今年は7月30日です

各地で続々梅雨明けとなり、じりじりと強い太陽の光と暑い風に、早くも夏バテ気味の方も多いのではないでしょうか。
本日7月19日から「立秋」前日の8月6日まで、「土用」よ呼ばれる雑節を迎えました。「そろそろ鰻を食べなきゃ」、「丑の日はいつだろう」と気になってきますね。
そもそも旧暦では、土用は春夏秋冬それぞれにあり、立春、立夏、立秋、立冬の前の18〜19日間を土用と呼びました。
(かの平賀源内の発案といわれる)丑の日に鰻を食べる習慣からか、今でも私たちの暮らしに残っているのが、夏の土用。この土用の期間中を「暑中」と呼び、暑中見舞いが盛んに出される時期でもあります。
さて、気になる「土用丑」は、今年は7月30日。
食欲を誘う鰻の膳を親しい人と囲み、暑気払いといきたいですね。


夏の太陽の光の強さで殺菌&カビ・虫防止「土用干し(どようぼし)」

夏の土用、蝉たちもいっせいに鳴き出すこの時期に行われる年中行事に「土用干し(どようぼし)」がありますね。ギンギラギンの炎天下のもとや、風通しのいい日蔭に陰干しするものは…
まずは、衣類や書籍類。風通しのいいところに陰干しすることで、虫やカビがつくのを防止します。そして、梅干し。6月ごろに収穫して塩漬けにしておいた梅を取り出し、平らなザルに並べて天日に干します。梅雨が明け何日か炎天が続きそうなときに3日3晩干すことで、梅干しはより色鮮やかになり、果肉柔らかく風味が増し、保存性もアップするのだそうです。
また、稲作においても夏の土用のころいったん田んぼの水を抜き、ひびが入るまで乾かすことがあり、これを「土用干し」といいます。これによって稲は水を求めていっそう根を張り、秋にはたわわに穂を実らせるのだそうです。
暑い時季だからこその太陽の恵みで、私たちはおいしい梅干しやお米をいただけることになっているのですね。


「う」がつく食べ物をとる食養生。「土用灸(どようきゅう)」もぜひお試しあれ

丑の日に鰻を食すように、地方によって土用の食養生と呼ばれているものがあり「土用シジミ」や「土用餅」「土用卵」などといわれているとか。鰻に限らずその他の「う」のつく食べ物を食べる習慣もあって、スタミナをつける「馬(肉)」や「牛(肉)」、また胃に優しい「瓜」「うどん」「梅干」なども、体内にも熱がこもりやすい時期に選ばれているようです。
また、土用にお灸をすると他の季節より効果があるとされ「土用灸」と呼ばれてもいます。きっと夏バテ対策や、高温多湿で体温調節ができない場合の自律神経のバランスを整えるのに、お灸が効果的だったことに由来するのでしょう。
血海、三陰交、合谷、手と足の三里など、冷えやプチ不調に効くとされる様々なツボが私たちの身体にはあります。せんねん灸やカマヤミニなど手軽に一人でできるタイプもありますので、薬局や針灸師などに相談のうえ、土用灸を試してみてもいいかもしれません。


台風の影響で大きなうねりが!海水浴で気をつけたい「土用波」

また土用には、晴れて風もないのに波だけ高くなる現象が太平洋岸で起こります。昔からこの夏から秋にかけて押し寄せる高い波(うねり)を「土用波」と呼び、高波に対する注意を促していました。この高波の原因は、遠洋に存在する台風の影響だとのこと。台風が太平洋高気圧の周りをまわってから日本に近づくので、その前にうねりの方が早く日本にやってくることを言ったものです。
とてつもなく高い波が突然押し寄せるという土用波。海辺へおでかけの際は、ぜひ事前に台風注意報などをチェックしてくださいね。