関連画像

写真拡大

「授業中にやるなって何度言ったらわかるんだよ!」と激怒しながら、PSP(プレイステーション ポータブル)を机に叩きつけて破壊する熱血教師。都内の私立高校に通っていたK君は、教師の行為はやりすぎなのではないかと疑問を抱いています。

K君の通っていた学校では、ゲーム機の持ち込みは許可されていたものの、授業中の使用は厳禁。しかし、ある生徒が再三の注意を聞かず、ゲームをし続けていたため、熱血教師は、ゲーム機を繰り返し机の上に叩きつけて激怒しました。その結果、ゲーム機は無残にも基盤が見えて使えない状態になってしまいました。

K君は「何も破壊することはなかったのでは?」と話しています。ゲーム機を破壊された生徒は、教師に弁償を請求することはできるのでしょうか。また、犯罪の可能性はないのでしょうか。宮島繁成弁護士に聞きました。

 ●熱血教師に損害賠償の責任

他人の所有物を故意に破壊しているので、熱血教師は、PSPを持ち込んだ生徒に損害賠償する責任があります。損害額は少なくともPSPの時価額に相当する額です。教師個人のほか、学校も使用者として責任を負います。公立学校の場合は、国家賠償法1条により、教師ではなく学校が賠償します。

そのほか、刑法261条の器物損壊罪が成立します。こちらは学校ではなく教師だけが対象となります。

やむをえない場合は法的責任を負わないこともありますし、この生徒の行動に原因がある場合は損害が減額されることもあります。ただ、取り上げて一時的に預かれば済むケースですので、破壊を正当化したり、損害を減額したりするのはかなり難しいでしょう。壊すことが目的ではなく、教育の目的だったしても同じです。



【取材協力弁護士】
宮島 繁成(みやじま・しげなり)弁護士
日弁連子どもの権利委員会。いじめや体罰など学校問題、法教育、スポーツ問題などに取り組んでいる。
事務所名:ひまわり総合法律事務所
事務所URL:http://www.himawarilaw.com