婚活……それは、アラサー独身女性の多くにとっては、就活以来の「なかなか思うようにいかない」案件。アンケート調査などで、しばしば婚活や結婚に関するデータが発表されますが、実際のところ、男性は結婚についてどう思っているのでしょうか?

今企画では実際に結婚している男性に、アンケートでは見えなかった男性側の生の意見を赤裸々にご紹介していきます。

☆☆☆

お話を伺ったのは、グラフィックデザイナーの前田俊治さん(仮名・37歳)。現在、結婚8年目を迎える男性です。会社ではデザイナー部署を束ねる立場で、お給料も上々。ぱっちり二重と整った顔立ち、スラッとしたスマートな印象を持ちます。普段の仕事スタイルはスーツではない分、私服にもセンスや若さを感じます。そんな彼を捕まえた現在の奥様の当時の印象、出会ったきっかけ、結婚を意識したポイントなどを伺いました。

「結婚したのは、2008年の4月。付き合って5年目でした。彼女との出会いは職場で、たしか勤めてからすぐ、2か月くらいで付き合いましたね。今みたいに“婚活”なんて行なうところも身近じゃなかったので、当時の周りの友だちもほとんどが職場の出会いでした。学生時代はそこそこ派手な女性関係をしていたので、勤めだしてからはけっこう真面目に過ごしていましたよ。仕事が忙しかったというのもあるんですが(笑)」

どことなく感じる、遊びなれているオーラを放つ前田さん。“イケてる男性は既婚者”、というフレーズがふと脳裏に浮かびます。そんな彼はどんな女性に惹かれたのでしょうか。

「職場はデザイン部署だったので、女性は多かったですね。彼女は3歳年下ですが、自分は転職組だったので同期みたいなものでした。周りに頼らずに自分で努力するタイプの女性で、なんとなく気になっていたんです。パッと見はタレントの大沢あかねさんみたいで、女を売りにしていない感じ。服装もデザイン部署って個性的な人が多かったんですが、シンプルで仕事をしに来ているって格好でしたね。そこもよかったのかな。頼ってきてくれる女性もかわいいとは思うんですが、若いのにそういうことをしない女性は目を引きますよね。仲良くなったのは、同期なので一緒に買い出しに行く機会があってそこで徐々に仲良くなりました。そこからは自分はガツガツ行くタイプなので、嫌われていないことが分かれば突き進みましたね(笑)」

しっかりと仕事ができて、遊びなれている男性が惹かれたポイントは女性らしさじゃなかったとのこと。ではなぜ彼女と結婚しようと思ったのでしょうか? そのきっかけとは?

「う〜ん。なんででしょう……。って悩んだら最低ですよね(笑)。奥さんが見ないことを信じて言いますが、僕は自分の年齢でしたね。女性ばかり年齢を気にしていると思っているかもしれませんが、男性でも年齢を気にしている人は多いと思います。30歳になるまでに結婚したいという気持ちがあり、彼女とは5年も付き合って、嫌なところも許容範囲だったので、いいかなと思って。本当に申し訳ないですが、男性が結婚したいという気持ちをのちのち考えると、社会的信用が上がるといった打算的な考えが大きいと思います。そのとき彼女は26歳だったので、結婚への無言の圧迫なども感じなかったところも良かったのかもしれません」

男性も年齢を気にして結婚を意識する。社会的信用を得るために結婚という選択肢が男性にはある。30歳前の世間体を気にしてそうな男性を狙うと結婚できる確率も上がるかも。では、結婚したい女性へ求める条件とは?

イイ男と結婚できる女性って、どんな功徳を積んできたというのでしょうか!?

「一番は金銭感覚ですね。やはり生活を共にするんですから。僕は一般のサラリーマンよりも少し多くもらっているのですが、あからさまにその収入を期待してくる女性は無理です。

ブランドで固められている女性や酒癖が悪い人も苦手です。若い頃に華やかな女性とは十分お付き合いさせてもらいましたから、本当に今さら。デザイナー仲間に独身もいるんですが、結婚適齢期のやつほど素朴な人が好きど素ですね。ある程度の華やかさはほしいですが、今は共働きが当たり前なので、仕事にプライドを持って働いてほしいですね。奥さんさえ良ければ共働きは大歓迎です。

あとは怒りの沸点が低い人、待てる女性ですね。余裕がある男性も多いと思いますが、結婚適齢期の年齢でそこそこ稼いでいる男性の一番は仕事だと思います。愛情はあるけどどうしても仕事を優先してしまうのに、仕事でのドタキャンで怒られたり、不機嫌になられると会うのが億劫になってくるわけです。今の彼女は自身も仕事を頑張っていて、僕のことも仕事の次だったので、そこはとにかく理解がありました。結婚して家庭第一になった今でもそこの許容範囲は広いですね。仕事が忙しくて職場に泊まるときもありますが、そこを疑われたことはないです」

稼いでる男性でも共働きを求める時代。男性も女性のように安定に目を向けているんです。

「入り口としてかわいさは確かに必要だと思います。第一印象なんて間違いなく外見ですからね。でも、かわいさは持続しません。結婚相手には男性もシビアですよ。派手な格好に惹かれて近づいてくる男性は、ほぼ彼女を探してはいないと思います。そのとき楽しければいい、そのとき楽しませてくれる相手探しですよね。あと、自分を売り込むために自分のことばかりをしゃべる女性は底が知れてしまうので、興味がわかないですね」

もしや既婚後も合コンに行っていますね?

「すいません。同僚や友人の独身組は本当に数が少なくなっていて、人数合わせで……。そこでは申し訳ないですが、既婚組はガツガツしていないので、そこをいい風にとらえられてモテちゃったり……。本当にすいません。でも何もしてません!! みなさん、既婚か未婚かを確かめるのは、身に着けている小物と着ている服の色味が微妙に違う男性は女、もしくは嫁の影ありです。どちらかはプレゼントなどでもらったものですから。女性目線で似合う色と自分が好きな色は違うんですよね。ここは本当に気を付けてください。本当に僕が言えた側ではないですが……」

独身アラサー女性は、合コン相手の装いも要チェックですね。とはいえ、合コン参加は結婚相手を真剣に探している女性たちには邪魔もいいところ。安定を手に入れたイケメン夫が、うっかり浮気事件簿に載る日も……!?