1日の引き取り量は2トン!壊される店舗から商品を回収・販売するビッグ・レスキュー

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ホテルにレストラン、コンサートホールにスポーツ施設…常に新しい商業施設が出現し続けるニューヨーク。

新しい施設ができるたびに、その素晴らしいインテリアのセンスや調度品のすばらしさにため息をつくこととなるのだが、そのような素晴らしい内装を自宅に施そうと思ったらいったいいくらかかってしまうのか。

夢想するだけ時間の無駄、こう思ってしまっても仕方ない。

しかしちょっと考えてみてほしい。新しいレストランができる時、ホテルが改装された時、そもそもそこにあった調度品はいったいどこに行っているのか。

あの美しい椅子やテーブル、ドアやバスタブは捨てられてしまっているのか。

そこに着目した「ビッグ・レスキュー」が、新たにビジネスを展開している。

壊される店舗から商品を回収

ビッグ・レスキューのスタートは2005年。

何か新しい商業施設ができるたびに発生する、大量の産業廃棄物の処理に業を煮やしたニューヨーク市の環境団体がその母体で、当時は「ビルド・イット・グリーン・NYC」と呼ばれていた。

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壊される店舗から使用できるものを回収し、清掃や分別などののちに販売するというのが彼らのビジネス。

市当局はゴミの処理に悩まされるケースが減り、業者側もゴミの処理にかかる経費が軽減できる。そして自宅を改装したい個人は、高級ホテルの調度品を安く入手できるとあって三方良しのビジネスだ。

当然ながら昨今のエコロジーブームは彼らのビジネスを後押しする。市当局のみならず、大手デベロッパーやレストラン・チェーンなど民間からのサポートも充実している。

1日の引き取り量は2トン

市内某所にある、小売店舗を兼ねた倉庫に並べられた商品は本当に様々。

柱や壁材、クローゼットやテーブル類、キッチン関連やバスタブ、中にはレストランから回収されたであろう大型の業務用冷蔵庫や、ゲームセンターから来たとおぼしいピンボールマシンまでもが並べられている。

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Photo : NYCOARA

大手チェーンレストランの名前がそのまま残った看板などもあり、見て回るだけでも楽しい場所といえるだろう。

1日の引き取り量は2トンにも達するといい、倉庫の中のものだけで自宅やレストラン、ホテルの部屋を新たに作ることが出来るほどの充実ぶり。

デートコースにも最適

扱い品目が多岐にわたることから、何か必要なものを探しに来るということ以外にも、ここにきて気に入ったもので改装工事のプランを練るといったケースも多く、新居を購入する若い夫婦が、倉庫の中であれこれと相談する姿などをよく見かける。

未来を語らう二人にとっては格好のデートコースというわけだ。

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Photo : NYCOARA

かつての日本家屋は、建て替える際でも柱などの資材はそのまま流用というケースがごく普通であった

それが今ではスクラップ・アンド・ビルドが一般的となってしまったのはやや残念とも言える。

その在庫量が膨大であることから、例えば低所得者向けの集合住宅や、天災時における緊急避難仮設住宅などに様々な資材を提供することが可能になるなど、同様のビジネスを日本でも導入した際に得られるメリットのヒントにも溢れている。

過疎村の空き家問題や、産業廃棄物の処理などに悩む日本でもぜひ導入して欲しいビジネスであるとは言えないだろうか。

ビックレスキュー
http://www.bigreuse.org/