■連載/大山即席斎の“三ツ星”インスタント麺

今回取り上げるのはやまひらの『エイリアンラーメン』。

最恐の袋麺はどっち?「エイリアンラーメン」VS「たろめん」

「エイリアン」とはいったい何を指しているのだろう。パッケージに描かれたこのキモイ生物はなんなんだ。果たしてこのインパクトあるパッケージはウケを狙っただけのものなのだろうか。

最恐の袋麺はどっち?「エイリアンラーメン」VS「たろめん」

その説明はパッケージ裏面に書かれていた。

鋭い歯と退化した目。その風貌から「有明海のエイリアン」とも呼ばれる「ワラスボ」〜有明海産ワラスボを使用した特製塩スープの旨味をぜひご賞味ください。

なるほど有明海のワラスボって映画『エイリアン』シリーズに出てくるH.R.ギーガーズエイリアンの幼生みたいだ。

気が弱い人は「ワラスボ」で画像検索しちゃだめだよ。

ご当地ラーメンというのは地元の食材を使っていたりして、志の高い真面目な商品が多いのだが、いかんせん宣伝力がないためそのままではなかなか認知度を上げることができない。そこでキャッチーなパッケージやネーミングが必要となる。巷でワラスボがエイリアンぽいと言われているのをうまく生かしたのがこちらの一品なのだ。

では、今回の商品はいったいどんな味に仕上がっているのだろうか。ちょっと作っていただいてみよう。

◆やまひら「エイリアンラーメン」

食べる前にこのラーメンを食べたことがある人に味の感想を聞いたところ、「ドブのような味だった※」と言っていた。本当かなぁ、心配だ……。
※個人の感想です

最恐の袋麺はどっち?「エイリアンラーメン」VS「たろめん」

粉末スープはクレンザーみたいな独特の色をしていて、お湯で割るとくすんだ青緑色になる。

最恐の袋麺はどっち?「エイリアンラーメン」VS「たろめん」

なんか藻のたまった沼のようにも見える。あるいは有明海の干潟の泥をイメージしたのかも。

最恐の袋麺はどっち?「エイリアンラーメン」VS「たろめん」

味は有明海のワラスボにかつお節の旨みなどを加えた海鮮塩味。飲んでみると味は意外とまともなのだが、ワラスボの生臭さがある強烈な風味のせいで食べる人を選ぶ一品になっている。

最恐の袋麺はどっち?「エイリアンラーメン」VS「たろめん」

楕円形断面でちぢれた中太麺は、昭和な雰囲気の油揚げ麺。ねっちりむっちりとした食感なのもこのラーメンのコンセプトに似つかわしい。

ただ、ドブはないよなぁ。色と風味が独特なのではじめは少しとまどうけど、食べ進めるうちにちゃんとラーメンの味になった。

地球を侵略しにきたエイリアンを取り上げたので、エイリアン退治をしてくれそうなヒーローにも登場してもらうことにしよう。

◆大町たろめん運営協議会『たろめん』

最恐の袋麺はどっち?「エイリアンラーメン」VS「たろめん」

パッケージには「博多にはラーメンがある 長崎にはチャンポンがある 佐賀大町にはたろめんがある」というキャッチフレーズが書かれている。佐賀がこれから推そうとしている次世代のローカル麺料理、それが「たろめん」なのだ。インスタント麺は一昨年7月に登場し、昨年11月からパッケージのキャラクターが「たろめん」という名称にちなんでウルトラマンタロウになった。

ただしウルトラマンタロウは期間限定パッケージなので、店頭で見つけたら即購入しよう。

最恐の袋麺はどっち?「エイリアンラーメン」VS「たろめん」

中身は麺と液体スープで、作り方は麺とスープに別の湯を使用する方式だ。

最恐の袋麺はどっち?「エイリアンラーメン」VS「たろめん」

長円形断面でちぢれのない表面なめらかな幅広平打ち麺は、うどんかきしめんみたいにつるつるシコシコした食感。液体スープを麺茹でとは別の湯で割って作るベージュに濁ったつゆは生姜の風味が強烈で、胡椒やオニオンも利かせた牛骨塩味ベース。生姜の強さは舌が軽くしびれるほどだ。こちらもほかのインスタント麺とは一線を画する個性的な味だ。

【今回の即席レビュー(5点満点)】
           エイリアン  たろめん
パッケージインパクト ★★★★★  ★★★+
味のインパクト    ★★★★★  ★★★★

<この商品が好きな人にはこんな一品もオススメ!>

●ハシエンダインターナショナル『ゾンベアーラーメン』(製造:旭川製麺)

最恐の袋麺はどっち?「エイリアンラーメン」VS「たろめん」

こちらの製品は以前この連載で取り上げたことがある。麺もスープも青いラーメンだ。

最恐の袋麺はどっち?「エイリアンラーメン」VS「たろめん」

出来上がり時の見た目ギョッとする感じは「エイリアンラーメン」に近いのだが、食べてみると味も風味も実にまっとうな塩ラーメンになっている。

これまでさまざまなインスタント麺をコレクションしてきて、パッケージのクセが強いラーメンにはクセの強さに3段階あることがわかった。

1段階:パッケージはクセ強、見た目と味はノーマル
2段階:パッケージと見た目はクセ強、味はノーマル
3段階:パッケージ・見た目・味ともクセ強

世の中には第1段階のものが一番多く、ゾンベアーは第2段階、エイリアンは第3段階の商品だといえる。

文/大山即席斎

1959年に生まれ。日清チキンラーメン登場の半年ほど後輩の同級生。80年の下宿生活開始でインスタント麺との付き合いが開始。35年以上毎日インスタント麺を食す日本屈指のインスタントラーメン研究家。95年テレビ東京の「TVチャンピオン 第1回インスタント麺通選手権」に優勝。今までに食べたインスタントラーメンは1万食を超える。

■連載/大山即席斎の“三ツ星”インスタント麺