別冊少年マガジンで「ハピネス」、漫画アクションで「ぼくは麻理のなか」を連載する漫画家・押見修造の人気が高まっている。

2002年にちばてつや賞ヤング部門優秀新人賞を受賞して、2003年、別冊ヤングマガジンに掲載された「スーパーフライ」でデビューを飾った押見修造。その後は、「アバンギャルド夢子」「漂流ネットカフェ」「悪の華」などコンスタントに作品を発表。独特の世界観に多くの人が惹きつけられている。押見作品にはどのような魅力があるのか。漫画好きたちの声を調べてみた。

「画像入りの記事はこちら」

押見作品の魅力として、よく聞こえてくるのはキャラクターの様子についてだ。

・主人公の心情、わかるわかるって感じで、ついつい先いが気になっちゃう
・人間の弱い部分やダメな部分を見てる感じで胸が痛くなる。自分を見てるかのよう
・気持ちの奥にあるドロドロした部分を描くのがうまい漫画家さんだと思います!

作品の舞台としては中学・高校・大学など学生時代が多い。その中で、男女間の思春期ならではの葛藤が描かれていく。

・作品全体にそこはかとなく漂うエロス。その危うい感じがたまらないんだよね〜
・学生時代に文学にはまってこじらせちゃったみたいな。そういう主人公が抱える
 抑圧された性への興味がすごい!
・押見さんはつらい学生時代を過ごしたんだろうなぁって感じがひしひしと伝わって
 くるんだよね(笑)。でも、そこがイイ!

また、作品を重ねるごとに上がっていく画力にも評価が高まっているようだ。

・女の子をかわいく描く漫画家といえば押見修造さん。実在しそうなかわいさ!
・「惡の華」のときにどんどんうまくなった!仲村さん、最初と最後ではもう別の人
・「ぼくは麻理のなか」の吉崎麻理がかわいい。こんな美少女になら、なってみたい!

見た目、内面と、人物描写に評価を集める押見修造だが、世界観は幅広く、好き嫌いが分かれることもあるようだ。

・「ぼくは麻理のなか」はどぎつい気がして読めない。女子の生理の描写が心理面も
 含めて詳しすぎる……
・「アバンギャルド夢子」はよくわからんかった。ちょっとぶっ飛びすぎかな
・「スイートプールサイド」ぞくぞくするわ。女子にムダ毛の処理を頼まれるとか
 なんつー設定だよ(笑)

「漂流ネットカフェ」はテレビドラマになり、「悪の華」もテレビアニメ化されるなど漫画を超えて広がっている押見ワールド。まだ、触れたことがない人は要チェック。感性がフィットすれば、作品のはしばしから思春期のなんとも言えないもやもやした気分が味わえるはずだ。

(イノウエアキオ)