贅沢な天然氷を味わう日光旅へ!

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栃木県日光市には、日本に6軒しかない天然氷の氷室(ひむろ)の内、3軒が集まっている。氷室とは、冬の寒さでゆっくり凍らせた天然氷のホコリや雪を取り除き、透明で溶けにくく育てた氷を切り出して保管する場所のことだ。氷室では、おがくずで自然に保冷。削る時も氷の温度を下げすぎないことで、ふんわりスッと溶けるかき氷になる。

【写真を見る】ぷるぷるの寒天と極薄氷がマッチ!

そんな“かき氷の聖地”日光で、三大氷室の氷を使った究極のフワフワかき氷を巡る旅に出かけよう。

■ 「松月氷室」の氷が食べられる店

松月氷室は、1894年創業。日光の山中に水源の違う2つの採氷池と氷室を持つ。卸売りのほか、今市中心部にある蔵元でかき氷を直販しており、夏場は大行列。-5度で保冷し、-3度での削りにこだわった蔵元のかき氷は口当たりが違うと評判だ。極薄に削った氷は口の中でスッと溶け、喉越し抜群!

「うどんカフェ 何時も庵」でも、松月氷室の氷を味わえる。3500本の広葉樹が美しい、のどかな里山カフェだ。-5度の氷を薄く削り、初雪が降る山のように重ねたかき氷を、自家製の小豆と寒天+三温糖シロップでいただこう。

■ 「四代目氷屋徳次郎」の氷が食べられる店

四代目氷屋徳次郎は、元・吉新氷室(よしあらひむろ)の3代目より06年に伝統の氷作りを継承した四代目徳次郎と有志によるチームの氷室。日光では「カフェ・アウル」「日光珈琲御用邸通」で味わうことができる。カフェ・アウルは四代目氷屋徳次郎直営の店舗で、綿菓子のようにフワフワな氷を、地元の果物やハチミツを使った自家製シロップが引き立てる。

日光珈琲御用邸通では、蔵元直伝の削り技を使った氷を堪能。氷用に深煎りしたコーヒーシロップが香り高いカフェ・オーレは、クリームチーズアイス入りで人気を呼んでいる。昭和初期の商家を利用したアンティークな空間で、益子焼の器で氷をいただこう。

■ 「三ツ星氷室」の氷が食べられる店

三ツ星氷室の創業は1877年ごろ。松月氷室と同じ今市にあり、氷作りと卸売りに徹する。東京・谷中の人気かき氷店「ひみつ堂」に卸していることでも有名だ。日光金谷ホテルの甘味処「笙(しょう)」で楽しめるのは、天然氷の味を生かした甘さ控えめのかき氷。表参道「茶茶の間」の抹茶を使った抹茶あずきは、薄く繊細な氷と抹茶ミルクが優しく溶け合う。

元は湯波(ゆば)料理店、現在は“揚げゆばまんじゅう”が名物の茶店「日光さかえや」でも三ツ星氷室の氷を提供。湯波の原料となる豆乳のシロップと、栃木県産イチゴがゴロゴロ入った、手作りソースのかき氷・生いちごは、ご当地色満点だ。

日光の恵まれた名水を、冬の寒さでゆっくり凍らせる天然氷。ここでしか味わえない絶品かき氷をこの夏、堪能しに行こう。【東京ウォーカー】