20代の若者にも急増している“スマホ老眼”

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「最近、目が疲れる」「小さな字が読みづらくなった」などの症状が現れたら“スマホ老眼”かもしれない!? 

20代の若者にも急増しているこうした悩みを解決するのが「眼トレ」だ。この特集を熟読し、職場で、自宅で毎日続けてほしい!

■ピントを大きく動かすことで、スマホ老眼は改善される

まだ40歳以下なのに「小さな文字が見えにくい」「手元がボヤける」といった症状があったら、それは“スマホ老眼”かもしれない。

今年3月、トレンド総研が20代〜30代のスマホユーザー500人にアンケートを取ったところ、64%の人が「スマホを利用するようになってから目の悩みが増えた」と答え、39%の人が「スマホ老眼の自覚がある」と回答した。今や若者の約4割がスマホ老眼の症状を訴えているのだ。

そもそも普通の「老眼」と「スマホ老眼」はどう違うのか。眼科専門医で医学博士の林田康隆氏が解説する。

「まず、目の簡単な構造を説明しましょう。目にはレンズの役割を果たす水晶体があり、近くのものを見るときには厚く、遠くのものを見るときには薄くなります。そして、その厚みをコントロールしているのが毛様体筋(もうようたいきん)という筋肉です。この筋肉が伸びたり縮んだりしてピントを調整しています。

老眼は加齢によって水晶体自体が硬くなり、また毛様体筋も衰えて、ピントが合わなくなる老化現象です。

これに対してスマホ老眼は、水晶体には問題がないんですが、例えば手元のスマホをずっと見ていることで、肩が凝るように、毛様体筋が同じ状態で固まってしまう症状です。

そのため、視点を変えたときにピントが合わなくなり、小さな文字が見えにくかったり、ぼやけてしまったりなど老眼と似たような症状が出ます」

スマホ老眼は加齢によるものではないため、若い人にも起こる。では、もし自分がスマホ老眼になったら、どうやって治せばいいのか。

『日めくり まいにち、眼トレ』(扶桑社)などの著書があり、スマホ老眼に詳しいアンチエイジングドクターで医学博士の日比野佐和子氏に教えてもらった。

「まず、日頃からスマホやパソコンの画面などを何時間も連続して見ないようにしてください。厚生労働省のガイドラインでは『デジタルディスプレイ機器の作業を1時間したら15分の休憩を取る』ことになっていますが、これは現実的に難しいと思います。でも、せめて作業を2時間したら15分程度の休憩は取ってもらいたいです。

その上で、焦点を近くや遠くに合わせたり、視線を動かす眼のトレーニング(眼トレ)をしてください。眼トレをすることで毛様体筋がほぐれ、ピント調整がうまくできるようになります。

一番、効果的なのは『3点寄り眼トレ』。本の端を鼻につけて、奥から順番に黒点を見つめていきます。ピントが大きく動くので、とても効果があるんです。これを3回くらい繰り返してください。

また、『遠近スライド法』(指スライドトレ)は、どんな場所でもできるトレーニングです。顔の近くに人さし指を立てて、爪の先を見つめ、だんだん前に伸ばしていきます。そして、できれば伸ばした指より、もっと先にあるものも見る。そうしたら、だんだんと元の場所に戻ってくる。これを30回くらい繰り返してください。

他にも『残像トレーニング』や『ひらがな探し遠近トレーニング』『視線を追っていくトレーニング』など、効果のある眼トレをたくさん紹介してありますので、ぜひ試してみてください」

スマホやコンピューターの画面を見ることが多い時代だからこそ、“眼(メ)ンテナンス”はしっかりとしておきたい。

●医学博士 日比野佐和子(HIBINO SAWAKO)

「Rサイエンスクリニック広尾」院長。内科医、皮膚科医、眼科医、アンチエイジングドクター(日本抗加齢医学会専門医)。著書・監修本に『老眼を自分で治す!眼球トレーニング』(宝島社)、『日めくり まいにち、眼トレ』(扶桑社)などがある

(取材・文/村上隆保 撮影/村上庄吾(モデル) モデル/林檎飴)