25番が大島僚太(撮影:岸本勉/PICSPORT)

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リオ五輪のアジア最終予選で、僕はガッカリした選手が1人いました。それは川崎フロンターレ大島僚太です。最終予選の中で、彼の良さを見たシーンはゼロでした。ミスを怖れているのかボールを欲しがらない、意識が前に出て行かない。手倉森誠監督が途中交代させたのも、その後はなかなかフル出場させなかったのも、仕方がなかったと思います。

ですが、現在の大島は見違えるようなプレーを見せています。川崎のサッカーが性に合っているから、というのもあるかもしれませんが、僕は大島の精神状態が充実しているからではないかと思っています。

確かに川崎ではずっと主力としてプレーしてきました。ですが、いい「使われ方」をしていたと言っていいのではないでしょうか。いいパスをもらい、大島が生きるようなポジションを周りの選手が取る。だから大島は活躍できていたのかもしれません。

僕は大島が日本代表に呼ばれた後、すごく変わってきたしています。これまでどおり中盤のアクセントとなって攻撃のリズムを作ったり、スルーパスを通しています。そして、それ以上に、自分でゴール前まで飛び出していっています。得点に必ず絡んでいるのです。もうすっかり「使う」立場の選手です。

大島にはあまり海外志向がないと聞いたことがありました。ですが、香川真司や岡崎慎司、本田圭佑を見て思うことがたくさんあったことでしょう。きっと今はヨーロッパでのプレーを思い描いているのではないでしょうか。昔はフィジカルコンタクトに負けて、ボールを奪われていましたが、今はそんなプレッシャーにも耐えられるようになりました。

足下のテクニックとポジショニング、試合の読みは申し分ありません。あとはリオ五輪で結果を出して輝き、世界に出たいと思っているかどうか。最近のギラギラした大島のプレーを見ると、僕は期待できそうな気がしています。