■連載/文具ソムリエール菅 未里の「誘惑文具」

 文具は贈り物にもぴったりです。かさばらないし、実用性があるうえ、値段も幅が広い。選びかたさえ間違わなければ、どんな方でも喜ばせることができるでしょう。
 
 でも、文具を贈るときには、注意したいポイントがあるんです。

■ボールペンがお勧め

 まず、何を贈るかです。

 相手が欲しがっているものがはっきり分かるとか、「●●が欲しい」と伝えられた場合を除いて、無難なのはボールペンです。日常でボールペンを使わない方はまずいませんし、いくつ持っていても邪魔にはなりません。価格も手ごろです。

 筆記具を贈り物に、となると万年筆を思い浮かべる方も多いでしょう。ですが、今は万年筆を使ったことがない方も多いですし、お手入れも必要。必ずしもベストではないんです。

 ボールペンなら、そういう心配は無用です。でも、贈り物がボールペンではちょっと物足りないのでは? と思われる方もいるかもしれません。しかし、心配は要りません。

■名入れでアクセント

プレゼントに最適!文具を贈るときに心がけたいポイント

 多くのボールペンには、名前を入れることができます。いわゆる「名入れ」です。名入れは、なんとなく、敷居が高いように思っている方もいらっしゃるかもしれませんが、実は簡単なんです。無料で入れてくれるお店もありますし、名入れ用の機械があるお店ならその場で作業をしてくれますから、時間もかかりません。

 名入れをすると、世界に一つだけのペンが出来上がります。また、それ以上に「相手のために手間をかけた」ということが目に見えますから、もらう側としてはうれしいものです。

 上のボールペンは、ゼブラの「フィラーレ(ノックタイプ)」(1000円+税)に私の名前を入れたものです。名入れが無料ならば税込みで1080円。プレゼントとしても素敵だと思いませんか?

■名入れでは相手との距離感に注意!

 名入れに際しても、いくつか注意点があります。まず、相手が男性か、女性か。男性は苗字を入れる場合が多いのですが、女性の場合は、一般的には下の名前を入れるようです。人生の節目で苗字が変わる可能性があるからですね(もちろん、そうでないケースもあります)。

 そして、これはなかなか難しい問題なのですが、相手との距離感は重要です。名入れをした文具をもらうと確かにうれしいのですが、同時に「重さ」もあります。あまり親しくない相手に突然、名入れの文具を贈っても、ちょっと重く感じさせてしまうかもしれません。

プレゼントに最適!文具を贈るときに心がけたいポイント

 そうそう、名入れからは離れるのですが、年上の方には筆記具は贈らないほうがいい、とも言います。筆記具を贈ることには「勉強をがんばってね」というメッセージが込められている、という見方もあるからです。どうしても年上の方に贈りたい場合は、何か一言、添えるといいかもしれませんね。

菅 未里

文具ソムリエール。毎日の生活がちょっと楽しくなる文房具を紹介するウェブサイトhttp://misatokan.jp運営。大学卒業後、文具好きが高じて雑貨店に就職しステーショナリー担当となる。現在は会社員として働く傍ら文具ソムリエールとしてメディアで文房具の紹介、執筆、撮影協力などの活動を行っている。

編集/佐藤喬