マリナーズ・岩隈久志【写真:Getty Images】

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7回2安打で今季初の無失点投球、日本人歴代1位は野茂氏の123勝、2位は黒田の79勝

 マリナーズの岩隈久志投手は16日(日本時間17日)、本拠地でのアストロズ戦に先発。7回2安打無失点8奪三振1四球の快投で1-0での勝利に導き、今季10勝目(6敗)を挙げた。2年ぶりの2桁勝利を達成し、メジャー通算57勝(31敗)に到達。並んでいた松坂大輔投手(現ソフトバンク、通算56勝)を抜き、日本人歴代単独3位に浮上した。

 岩隈は初回、2死からアルトゥーべに二塁打を浴びたが、コレアを空振り三振に抑えて無失点。2、3回は3者凡退に仕留めると、4回は1四球を与えながら無失点に抑えた。5、6回は再び3者凡退。すると、6回裏にカノが先制タイムリーを放ち、ようやくマリナーズ打線が均衡を破った。

 7回、岩隈は1死からコレアに二塁打を許し、その後、2死三塁とピンチを背負ったが、ラスマスを二ゴロに打ち取った。マリナーズは8回をディアス、9回をシシェックが無失点に抑え、1-0で勝利。岩隈の力投が光った。90球を投げて、ストライクは66球。今季19試合目で初の無失点投球で、防御率4.01とした。

 岩隈は2012年にフリーエージェントで楽天からマリナーズに移籍。渡米1年目の開幕当初は中継ぎで起用されたものの、前半戦終盤から“本職“の先発を任され、9勝5敗の成績を挙げた。

 2年目の13年は14勝6敗、防御率2.66でサイ・ヤング賞投票3位に。14年も15勝(9敗)をマークした。15年は負傷離脱もあって9勝(5敗)に終わったが、ノーヒットノーランを達成。今季は開幕から先発ローテーションを守り、後半戦初戦で2年ぶりの2桁勝利に到達した。

 日本人歴代2位は黒田博樹投手(現広島)の79勝(79敗)、同1位は野茂英雄氏の123勝(109敗)となっている。黒田は7シーズン、野茂は12シーズンをメジャーで過ごしたが、岩隈は5シーズン目の途中で57勝に到達。勝率.648と高い数字を維持している。