提出すると、どんな効力があるの?

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結婚していたパートナーが亡くなったとき、悲しみに暮れながらも、考えておきたいのは「義両親との関係をどうしよう…」ということ。もちろん義親子という関係を続けるのもOK。ですが、介護やお金の問題などで、関係をリセットしたいという方もいらっしゃるのではないでしょうか?そんなとき考えてみてほしいのが、「姻族関係終了届」です。なんと、この届けを出すことで、義両親との間柄を終わらせることができます。とはいえ、「姻族関係終了届」を提出するとどうなるのか、よくわかりませんよね。遺族年金や相続はどうなるの?子供がいる場合や再婚する場合は…?どんなメリット・デメリットがあるのかは、しっかり確認しておきたいところです。提出することでどのような効力があるのか、また気になるお金の話などをまとめてみました。

■ 姻族関係を終了したいと思うほど切実な現実

配偶者が亡くなった後、昔から多く存在する問題として、義両親の扶養や介護が挙げられます。お互いに良好な関係を築けていればいいものの、義両親に対して「パートナーはもう亡くなってしまっているのに…」と思いながら扶養をしたり、介護を続けたりするのは辛いもの。また義両親自身も、負担をかけていることにプレッシャーを感じてしまいます。その結果、互いに感情を高ぶらせてしまい、トラブルに発展するといったケースもあるのだとか。しかし、パートナーが亡くなっていても、義両親との姻族関係は続きます。特に同居している場合は、民法で「互いに助け合うようにしましょう」と定められていることもあり、義両親の扶養や介護を拒否するのは難しいこと。ちなみに、離婚した場合は自動的に姻族関係は消滅します。パートナーが他界した場合は、姻族関係は継続されます。そんな姻族関係のトラブルを防ぐために、「姻族関係終了届」という手段があります。

■ 姻族関係終了届の届け出方法は?

姻族関係終了届は、遺された本人の意志さえあれば、パートナーの死亡届が受理されたあと、いつでも提出できます。義両親の了承をとらずとも、提出することが可能。また、提出に期限はありません。届は、本籍もしくは住民票のある市町村役場に提出します。役場では、戸籍課で受け付けていることが多いようです。届に記入する項目は、

・ 届け出をする本人の氏名、住所、本籍
・ 亡くなった配偶者の亡くなった年月日、本籍、氏名

だけ。届のほか、戸籍謄本1通と印鑑、身分証明となるものが必要になります。提出の際は本人が行く必要があります。代理の人間が行って届け出をすることはできません。なお、手続きをする本人が「復氏届」をすでに提出している場合、届には復氏後の指名を記入します。「復氏届」とは、故人である配偶者の戸籍から自分の戸籍を抜いて婚姻前の状態=旧姓に戻す手続きのことです。

■ 姻族関係終了届を出したらどうなるの?

姻族関係を終了する際に気になるのが、相続や遺族年金など、金銭面に関することです。また、子どものことも考える必要がありますよね。その他、よくある疑問とその答えをまとめてみました!

◎ Q1:パートナーの遺産は相続できるの?

たとえ届を提出したあとでも、遺産はそのまま相続できます。相続された遺産を返却する必要はありません。また、パートナーが生前に遺産を相続していた場合、その遺産はすでに分配済みのものなので、義両親や義兄弟姉妹に返す必要はありません。もちろん、届を提出したあとに義両親が亡くなった場合、義両親の遺産は相続できません。

◎ Q2:遺族年金は受け取れるの?

遺族年金も、届けの提出後でもきちんと支払われます。

◎ Q3:借金はどうなるの?

パートナーが生前に負債を抱えていた場合は、それもそのまま相続されます。これは、姻族関係終了届を出しただけでは、相続を拒否することはできません。負債を相続したくない場合は、姻族関係終了届のほか、相続放棄の手続きが必要です。相続放棄は、パートナーが亡くなってから3ヵ月以内に申し立てる必要があるので、要注意です!

◎Q4:子どもはどうなるの?

姻族関係終了届を提出しても、パートナーと子どもの血縁関係は継続します。つまり、義実家と子どもの「孫」という関係性には影響がないのです。そのため、子どもには義両親の遺産の相続権が認められます。

◎Q5:再婚のときはどうなるの?

姻族関係終了届を提出していない場合、再婚しても前の義両親との姻族関係が続くことになるため、姻族関係が2つ作られることになります。ややこしいですよね。そのため、再婚する場合は姻族関係終了届を提出しておくのがベターと言えそうです。

(著&編集:nanapi編集部)