ハイテク機器に必要不可欠なレアアース(希土類)の世界における生産量の大半を占めるのは中国であり、日本も中国からレアアースを調達している。だが、2010年に尖閣諸島(中国名:釣魚島)近海で発生した漁船衝突事故を受け、中国はレアアースの事実上の輸出制限を行い、レアアース価格は一時的に高騰した。(イメージ写真提供:123RF)

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 ハイテク機器に必要不可欠なレアアース(希土類)の世界における生産量の大半を占めるのは中国であり、日本も中国からレアアースを調達している。だが、2010年に尖閣諸島(中国名:釣魚島)近海で発生した漁船衝突事故を受け、中国はレアアースの事実上の輸出制限を行い、レアアース価格は一時的に高騰した。

 中国メディアの駆動之家はこのほど、ホンダと大同特殊鋼がこのほど、重希土類を一切使用しない「重希土類完全フリー磁石」を実用化したことを伝え、2016年秋に発表予定の新型「FREED(フリード)」に採用すると伝えた。

 記事はまず、電子産業や自動車産業の発展に伴い、希土類の需要が増大していることを指摘する一方、希土類の供給量の伸びは鈍化していることを指摘し、各自動車メーカーは現在、希土類の使用量を減らす取り組みを行っていると紹介した。

 さらに、中国が世界最大の希土類生産国であることを指摘し、「この事実が日本企業の懸念につながっている」と伝え、過去に中国が事実上の輸出制限を行ったことで、日本企業が希土類調達で苦境に直面したことを指摘。また、この苦境は日本に教訓を与えたとし、それは「中国産の希土類に依存することはリスクだということ」と論じた。

 一方で記事は、ホンダが重希土類を使用しない磁石の開発に成功したことは「希土類の供給量の少なさというボトルネックを回避しつつ、希土類の需要増加を背景としたコスト上昇という問題を解決できるもの」と伝えており、ホンダの「重希土類完全フリー磁石」の実用化はまさに一挙両得と言えそうだ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)