2016年7月7日放送の広島ホームテレビ「Jステーション」では、世羅町でブドウ農家を営む、カナダ人と日本人の夫婦について取り上げました。

カナダ出身のラピアゲータンさんと妻の幸恵さんは、ブドウの房を手に取り、不要な粒を間引き房の形を整える「摘粒」という作業を慣れた手つきでおこないます。


世羅町役場(Iikunitukuttaさん撮影、flickrより)

空いた農地を活用

2人の出会いは8年前、旅行で広島を訪れたラピアさんを、幸恵さんがボランティアとして観光案内したのがきっかけです。それから3年の交際を経て、結婚することになりました。日本で一緒に居ながら仕事をしたいという幸恵さんの希望で、日本にやってきたラピアさん。日本に住むなら、ブドウ農家をしたいと言っていたといいます。

農業経験のない二人は、広島県や近県の市町村に、受け入れについて問い合わせたといいます。その当時、世羅町だけが、新規就農者のサポートをしているのでぜひ来てくださいと声をかけてくれたそうです。

6月末時点で約1万7000人と、人口減少が深刻化している世羅町。町は人口を維持しようと、さまざまな取り組みをおこなっています。その1つが、強みの農業を生かして人を呼び込む、新規就農者へのサポート制度。農家の高齢化によって増える空き農地を、新たに利用してもらおうということです。

農業研修制度は1年から2年で、農家で技術を学ぶほか、独立の際には農業機械の購入などの助成もあるといいます。2011年度の制度開始以来、ラピアさんら19人が研修を終え、13人が農業に就いたそうです。

"お試し暮らし"もスタート

世羅町では、移住・定住を促進するため、空家バンクの充実や住宅購入の支援をおこなうほか、今年度から始めたのが「お試し暮らし」です。いきなりの移住に不安を覚える方のために、町が借り上げた民間の貸し別荘を1週間1万円で貸し出します。

ラピアさん一家が世羅町に移り住んで4年。一から始めた農場は52アールの広さになったといいます。栽培するブドウはシャインマスカットやピオーネなど8種類で、今年3回目の出荷を迎えます。ラピアさんの夢は、蔵にワイナリーを作ることだといいます。幸恵さんは、子育てもしやすい町なので、家族が増えてみんなでブドウ園をするのが夢だそうです。

世羅町の農業や住宅の支援で、ラピアさんの家族のような方が移住してくれるのはとても嬉しいことだと感じました。これから夏休みに、家族でお試し暮らしを体験する人が増えればいいと思いました。(ライター:わがママ)