みなさんは、バランスを意識していますか?

バランスといえば、いまワークライフバランス(仕事と生活の調和)が話題になっていますよね。

女性向けの転職情報サイト『enウィメンズワーク』が女性790名を対象に行った調査によれば、転職活動でワークライフバランスを考慮する人は94%という結果になっています。

仕事だけでなく、実は人間の体もバランスが保たれているのです。

そこで今回は、海外の科学ニュースサイト『Live Science』が報じた、バランス機能に関する驚きの事実を7つご紹介します。

■1:内耳はバランスに重要な役割を担う

耳には音を聞くだけではなく、バランスを取る役割もあります。

前庭と呼ばれる内耳の複数の器官は、自分の位置を確認し、バランスを保つために脳に信号を送ります。

卵形嚢と球形嚢の2つの器官は、頭の動き(左右と上下)を監視すると同時に重力を感知します。そして他の器官は、頭部の回転の動きを監視します。

多くの平衡障害は、内耳が影響する症状から生じます。

わかりやすい例でいうと、内耳にある炭酸カルシウムの結晶が本来の場所ではない場所に移動した場合、前庭器官が脳に対して移動という信号を送り、それが目まいを引き起こすのです。

■2:筋肉、関節、皮膚はバランスを取るのに役立つ

筋肉、関節、靭帯、皮膚の感覚受容器は、脳に体がどの空間にいるかを伝える助けをします。

この感覚は、固有受容感覚といわれます。

たとえば、足の裏や背中に沿っている受容器は、圧力や曲げ伸ばしの刺激に対して敏感です。また首の受容器は、頭がどの方向に動いたかを脳に伝えます。

■3:バランス能力は年と取ると悪くなる

年を取ると、適度なバランスに保つための3つの大きなシステムの低下が見られます。それが、視覚と前庭器官、固有受容です。

これらの機能障害は、高齢者によく見られる筋力と柔軟性の減少と同時に発生します。

■4:足の親指がバランスに欠かせないわけではない

人間は二本の足で立ちますが、バランスを取るために足の親指が欠かせないわけではありません。

足の親指がなくても、歩くこと、走ることは可能です。ただし、足の親指がないことで、スピードが遅くなり、短い歩幅にはなるでしょう。

また1988年の研究によると、足の親指を失った人たちは、歩き方や、歩くときに生じる体の力を変えることがわかったそうです。

■5:止まっているのに、動いているような感覚になることがある

停車中の電車のなかに座っているとき、窓を見ていて他の電車が動くと、自分が乗る電車はまだ止まっているのに、電車が反対方向に動くように感じることがあります。この錯覚する現象は、ベクションといわれます。

またベクションは、見当識障害を引き起こすことがあります。これは、脳が異なる発信元から入って来る感覚の情報と対立してしまうからです。

■6:片頭痛は平衡障害と関連している

片頭痛がする人の約40%は、目まいや平衡障害も経験します。この症状は、片頭痛関連めまいと知られていますが、原因はわかっていません。

ただ片頭痛は、脳に信号を送るのに影響を与える可能性があり、目や内耳、筋肉からの感覚情報を解釈する脳の能力が落ちるため、結果として目まいを感じると考えられる。

天体物理学者のスジャナ・チャンドラセカール医師は、このことについてそう語っています。

■7:船に乗った後に数ヶ月間揺れている感覚が続く人がいる

船から降りたあとでも、まだ揺れている感覚になることがあります。この感覚は通常数時間で消えますが、なかには数ヶ月から何年も続く人がいます。

これはデバルクマン症候群と呼ばれるもので、なぜ発症するかはわかっていません。

しかしひとつの仮説として、この状態になる人は、船の上では慣れていない海の動きに適応するために脳代謝と脳活動が変化するものの、その動きが終わったときに再適応できないからだと考えられています。

意識しなくてもバランスを保てているのは、体の機能がきちんと働いているからこそ。興味深い事実を知ると、自分の体のことをもっと知りたくなりますよね。

(文/椎名恵麻)

 

【参考】

※7 Weird Facts About Balance-Live Science

※女性の意識調査 〜「ワークライフバランス」を発表〜-エン・ジャパン株式会社