本わさびを1日5グラム、食べてみよう

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【あさイチ】(NHK) 2016年7月6日放送
「スゴイぞ!わさび」

わさびというと、すしや刺身に付いてくる脇役のイメージが強いだろう。しかし、実は優れた健康作用があるようだ。

毎日少しの量を食べると、老化の進行を抑制する抗酸化作用が発揮される。さらには、がん予防への期待も大きい。

発がん物質を分解する酵素の働きアップ

番組スタッフが訪れたのは、名古屋市内にあるわさび加工会社の研究室。研究員の奥西勲さんは、わさびに期待される効果を、ひとことでこう表現した。

奥西氏「ズバリ、がん予防です」

本わさびの根茎に含まれる、ある成分がかぎを握る。その名は「6メチルスルフィニルヘキシルイソチオシアネート」。舌をかみそうな名前だが、愛知学院大健康栄養学科の大澤俊彦教授によると、肝臓の細胞にこの成分を投与したら、発がん物質を分解する酵素の働きが投与前より2倍以上アップしたという。解毒酵素を活性化させる働きがある成分で、その力はタマネギやゴボウ、ブロッコリーよりも強い。

抗酸化作用も優れている。体内にある活性酸素が過剰になると、細胞が酸化して老化が進む原因となる。ワインに含まれるポリフェノールにも抗酸化作用があるが、こちらは増えてきた活性酸素を「消す」働きがあるのに対して、わさびの成分は活性酸素が過剰になる以前に抑え込む「抑制型」だという。大澤教授によると、抑制型の場合は持続力があるのが特徴だ。

1日に摂取したいわさびの量は、3〜5グラム。小さじ1杯分が目安になる。5グラムとると、血流が1.5倍に増えるという「血液サラサラ効果」の報告もある。

MCの井ノ原快彦「本わさびを1日5グラム、すりながら食べるのって難しい」

そこで、毎日の食事に上手にわさびを取り入れたい。番組では、わさびとカルボナーラを合わせたパスタや、パック入り納豆に付いてくるからしの代わりにわさびを使う、といった工夫を紹介した。

「わさび水」がカビ予防に威力を発揮

わさびには、こんな使い方もある。「掃除の達人」と紹介された大澤たまみさんが実践しているのは、チューブわさびの中身を容器に少し出して、そのまま冷蔵庫に入れるというシンプルなもの。実は、カビ予防になる。

東京都内にある衛生微生物研究センターで、わさびの抗菌パワーを分析した。食パンを常温で1週間放置する実験で、一方は容器に入れたわさびをパンと一緒のケースに入れ、もう一方はパンのみで行った。すると、「わさびなし」パンは1週間でカビだらけになったが、「わさびつき」の方は全くカビが生えなかった。

抗菌効果は、風呂場のカビ防止にも応用できる。わさび2グラムを100ミリリットルの水で溶かした「わさび水」を霧吹きに入れて、風呂場の壁や天井に吹き付けるだけだ。スプレー後はふき取らない。週1回程度で十分効果が期待できるので、手軽だ。台所の流しにある三角コーナーに吹きかければ、悪臭の予防もできる。

暑さと湿気が厳しい今の季節、健康維持のうえでこのような「食べる」以外のわさびの用途も覚えておくとよさそうだ。