xiangtao / PIXTA(ピクスタ)
◆聞き手を引き付ける能力は先天的なものだと諦めていませんか?

 ビジネススキルを向上させる分解スキル・反復演習にはじめて参加している人からよく受ける質問に、「話していると、聞き手がだんだんと興味を失っていったり、拒絶したりするようになり、そもそも聞き手を引き付けておくことができません。ビジネススキルを発揮するどころではないのです」という意味のものがある。そして、「聞き手を引き付ける能力があるかどうかは、その人の容姿をはじめとする全体の魅力に左右される部分が大きいので、努力してもどうにもならないのではないでしょうか」という意見をいただくことが多い。

 そのような意見をいただいた時に、私は、「いえ、後天的な努力でどうにでもなるのです」とは、決して言わない。その代わり、「誰でも知っているスキルがあって、そのスキルを身に付ければ、聞き手を引き付けることが格段にできるようなるとすれば、そのスキルを身に付けたいと思いませんか?」と問いかける。このように問いかけると、たいてい、「でも、とても長い時間や、大きな苦労をしなければならないのではないのですか?」というリアクションを受ける。

 そのリアクションに対して、「実は、それは1分間という、とても短い時間で簡単に身に付けることができ、反復演習によって、体に染み付けることができる、2時間経過後には、ほぼ90%の人が「出来るようになった」と実感するというフィードバックをいただいているプログラムがありますが、参加してみたいと思いませんか?」と問いかける。そして、半信半疑の人も含めて、ほとんどの人が、参加してみたいと言うのだ。

◆アイコンタクトのスキルをほとんどのビジネスパーソンは発揮できていない

 そのプログラムとは、アイコンタクトのスキルを向上させるプログラムである。

 アイコンタクトの仕方を駆使できるようになれば、聞き手の関心を高め、引き付けることができやすくなり、ひいては、周りに人が集まりやすくなる、とても大きなパワーを身に付けることができるようになるのだ。

 このように申し上げると、「アイコンタクトのスキルは知っている。いつも心掛けている。できている」という答えが返ってくる。その答えに対しては、決して反論しないで、「できていれば、それで結構ですので、スキルチェックの意味も含めて、まずは演習してみましょう」ということで、演習に参加していただく。

 私の演習は、身に付けるべきビジネススキルを分解して、誰でも身に付けられるような簡単なパーツのスキルにして、その分解スキルを反復演習して体得していく方法をとっている。1プログラム120分の中で、6つの分解スキルを反復演習して身に付ける。1スキルあたり15分程度で、私が5分くらいで反復演習のやり方やモデルを示した後、10分程度で参加者が反復演習することを繰り返していく。理屈の説明はほとんど省いて、まずはやってみて、その意味も参加者に考えていただくことさえある。

 アイコンタクトのスキル向上の場合は、まずは、アイコンタクトの適切な秒数を、参加者に聞いてみる。3秒、5秒、10秒・・・さまざまな答えが返ってくる。私はアイコンタクトの適切な秒数を説明するかわりに、参加者自身に、自分のアイコンタクの秒数がどの程度かということを確かめていただく。私が説明して参加者が頭でわかったつもりになったことは定着しないし参加者が再現できないが、参加者が体で覚えたことは、アクションで再現できる確率が格段に高まるからだ。

◆自撮りしたビデオを見て、はじめて、自分が見つめ過ぎていたことがわかる

「それでは、お手元のカメラ付スマートフォンや携帯電話を、お配りした三脚にセットして自撮りをしながら、お二人一組で自己紹介をし合いましょう。お一人1分です。さあ、スタートしてください」ということで、演習が始まる。