専門誌では読めない雑学コラム
木村和久の「お気楽ゴルフ」連載●第63回

 アマチュアゴルファーの憧れは、なんと言っても「80台」のスコアを出すことですよね。とりあえず、「100切り」は達成できた。じゃあ、次は「80台を1回出してみたい」と思っている方は、結構多いんじゃないですか。

 そこで今回は、「90台」と「80台」の違いは何だろうか。そこを考察してみたいと思います。

 何を隠そう、私も「80台」はなかなか出せませんでした。「80台」を出している同伴プレーヤーがいると、その人のことをまるでプロゴルファーでも見るような眼差しで見ているだけでしたからね。あまりにも遠い存在だったので、最初は「80台」を出すための戦略すら考えませんでした。とにかく勢いでぶつかり、途中でいろいろとやらかして挫折......そのパターンの繰り返しでした。

「80台」を出すには、スコアで言えば、まずはハーフで「45」を切る――これですね。

 ときどき、勢いで「44」とか「43」とか出るときがあります。すると、だいたい「後半もこのプレーを続ければ、80台じゃん」って思うんですよ。ところが、なかなかねぇ......。変に意識してしまうのか、スコアは逆に50オーバーして意気消沈......なんていうのがザラでしたね。

 実は「80台」を出すヒントは、「100切り」のときの戦略にありました。

 100を切るときは、ティーショットで大きく曲げないというのと、セカンドショットで打つクラブを安定させることで、飛躍的にゴルフが改善され、いいスコアにつながりました。再びそれをベースにして、「じゃあ、80台はどうすれば出るんだ」と、いつもそのことばっかり考えていたら、いつしかコンスタントに「80台」が出るようになったのです。

 今思い返しますと、おおよそ4つの戦略を立て、それを実行したのが勝因ではないかと思っております。以下、4つの戦略を紹介しましょう。

(1)ティーショットの刻みを覚える
 180ヤード地点からドッグレッグになっていて、220ヤード打つとショートカットできる、なんてレイアウトがありますよね。そういうときは、迷わず"刻み"です。

 他、420ヤードの真っ直ぐなミドルホールで左右が狭い。そういうときも、3番ウッドかユーティリティーで刻みます。

 そうやって、最初からパーオンしない戦略で打てるでしょうか? これ、大事ですよ。

 ロングホールでは、みんなバカのひとつ覚えみたいにドライバーを使いますが、そこでもレイアウト次第では刻みます。

 刻みは、ドライバーより正確に打てるクラブで刻むわけで、「オレ、スプーンは苦手なんだよ」って方は、それも使ってはいけません。自分なりにある程度自信を持っていて、真っ直ぐに打てるクラブが刻みで使うクラブです。それが5番アイアンでもいいんです。刻んだのにボールを曲げては、意味がないですから。

(2)林からはボールを1回で出す
 林にボールが入ったら、とにかく真横でいいから出す。過去、できるだけグリーンの近くを狙って、なんぼ痛い目に会ってきたことやら。

 あと、横にボールを出すと、「これを乗せて、1パットでパーが取れる」って、みんな希望的妄想をするんですよね。しかし、現実は厳しい。ありがちなのは、その3打目もグリーンを外して、4打目も寄せ切れず、結局2パットしてダボってところでしょう。

 そこはもう、"林にボールが入ったら、ダボを覚悟する"こと。最悪の状況を想定してプレーすると、気が楽になり、力みも減って、案外ボギーで上がれることもあります。

(3)アプローチはかっこ悪くていい。とにかくグリーンに乗せる
 グリーンまで残り30ヤード。サンドウェッジで「フワッと打って」、あるいは「スピンを効かせて」なんて思ってやるから、ミスをするんです。もちろん、芝の状態を見て、ライがいいときは狙ってください。

 けれども、ちょっとでも打ちづらいときは、9番アイアンで転がしたり、パターを使ったりして、とにかくグリーンに乗せる。ざっくりやトップしそう......そんな予感がしたら、なおさら転がしです。

(4)3パットはしない。とにかくオーケーの距離に寄せる
 5mぐらいのバーディーチャンスというパットを打つときが、たまにあります。その際には、心の中ではバーディーよりも、確実にパーが欲しいって思うことです。

 5mを入れにいって、外したら2mくらいオーバーするかもしれません。これは、絶対にナシですから。

 5m以上のパットを打つときは、"入れる"よりも"寄せる"ことが重要だと考えてプレーします。なるべく3パットをしないように心がけるのです。

 以上、"4つのお願い"って、ちあきなおみじゃないですよ。私はこれら4つの戦略を決めて、なるべく実行しようと心がけました。そうしたら「80台」が頻繁に出せるようになったのです。

 そうそう、あとメンタルですね。スタートホールがダボでもめげないこと。前半叩いてしまったら、気持ちを切り替えて後半だけのプレーに集中しましょう。いいスコアを出して『大波賞』(アウトとインのスコア差が一番でかい人がもらえる賞。コンペではときどきあります)を狙うとか。

 とにかく、ゴルフの神様に怒られないように最後までベストを尽くす。これが、大事だと思います。

木村和久(きむら・かずひさ)
1959年6月19日生まれ。宮城県出身。株式をはじめ、恋愛や遊びなど、トレンドを読み解くコラムニストとして活躍。ゴルフ歴も長く、『週刊パーゴルフ』『月刊ゴルフダイジェスト』などの専門誌で連載を持つ。

木村和久●文 text by Kimura Kazuhisa