美容に対して意識の高い女性なら、一度は耳にしたことがある“糖化”という言葉。肌のくすみやたるみ、シワの原因として知られていますが、「それは糖化によって起きるからだの変化のごく一部。実は、からだにもさまざまな悪影響を及ぼします。自分では気付かないから要注意なんです」と語るのは、AACクリニックの浜中聡子院長。“酸化”に比べて知名度は低いものの、“糖化”もアンチエイジングの重要なキーワードなのです。


危険! こんな人は糖化が進みやすい

まず、糖化とは何なのでしょうか? それは、


「体内にあるタンパク質」と、食事などで摂られた「糖」が結びつき、「糖化生成物」が作られて、体内に蓄積していく現象のこと。


それが、肌のくすみやたるみ、シワの原因になると美容業界では話題になって久しいですが、実は、糖化が進むと生活習慣病などを招く原因にもなります。さらに、加齢による体の変化を加速させることにつながり、動脈硬化、骨粗鬆症、網膜老化など、深刻な病気のリスクを増やことにもなりかねません。


とくに下記のような食習慣・生活習慣の人は、要注意です。

・ 食べるのが早い
・ ドカ食いする
・ 朝食を摂らない
・ 甘い物好き
・ 食事は丼物や麺類が多い
・ 清涼飲料水をよく飲む
・ 睡眠不足
・ 忙しい
・ ストレス過多
・ 運動不足


糖化を防ぐためには、糖分を摂り過ぎないことが第一。ただし、「糖分=甘い物(スイーツ)」ではないので注意を。ご飯や麺類、パンなどの炭水化物にも多くの糖分が含まれているため、「甘い物は食べない」という男性も、実は想像以上に糖分を摂取しています。たとえば、「朝ギリギリまで寝て、朝食抜きで出掛け、お腹が空いた昼食時に丼物や麺類をドカ食い」。これでは、糖化を進行させるばかりです。


さらに、暑くなるこれからの季節は、清涼飲料水にも要注意。甘い飲み物以外に炭酸水にも甘味料が多く入っています。もちろん、糖分は人間の体にとって必要な栄養素ですが、私たちのまわりにある食べ物には想像以上に糖分が含まれています。大人であれば、意識して控えるくらいがちょうどいいバランスといえます。


覚えておいて! 糖化を防ぐ3つの習慣

とはいえ、すべての食習慣を一気に変えるのは難しい……と思う人は、この3つを実践しましょう。


●水分補給は水またはお茶で。水で物足りないならレモン果汁を絞って入れる

●丼物・麺類がメインの食事は控える

●食事するときは、野菜類→肉・魚→ご飯・麺・パンの順に食べる


食べる順番に気をつけるのは、糖分を多く含む炭水化物(ご飯・麺・パン)を空腹で摂ると、急激に血糖値が上がって糖化しやすくなるため。もちろん、食事は野菜多めのメニューにするのが理想的です。


30代に入った人の体はすでにピークを過ぎ、機能は衰えているのが現実。「まだまだ若い」なんて思い込まず、“糖化”を意識した食習慣を送ることが、健康にも美容にもプラスになる、と心掛けましょう。



(文・川原好恵)



浜中聡子/AACクリニック銀座院長・医学博士

医療法人社団AACクリニック銀座院長。医学博士。米国抗加齢医学会(A4M)専門医、国際アンチエイジング医学会(WOSAAM)専門医、米国先端医療学会(ACAM)専門医などの資格を多数取得。心身両面からのケアで「ウェルエイジング」を提唱し臨床現場に立つ