中国メディアの新華社は10日付で、日本製造業は衰退したと説明しており、この衰退は「内的要因」によるものが多いと主張した。(イメージ写真提供:123RF)

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 中国メディアの新華社は10日付で、日本製造業は衰退したと説明しており、この衰退は「内的要因」によるものが多いと主張した。

 記事が主張している日本の製造業衰退の内因の1つは、「インターネットをいかに利用するかが成功の鍵であるこの時代に、日本製造業はこの大きな潮流から一歩一歩離れていっており、製品の細かな点や品質にこだわり過ぎてコスト競争や現代の市場が求めているものにうまく対応できていない」という点だ。

 さらに別の内因には「高齢化が日本における創業ムードを消失させつつあり、産業の活力を弱めている。さらに日本の若者たちは気楽さを求めており、創業やイノベーションの情熱が少なくなっている」と指摘した。

 記事が指摘する1つ目の内因は、消費者が欲しいと思うものを創り、また提供するという姿勢が日本製造業にはなく、むしろ品質を向上させれば消費者は必ずそれを求めるという信仰に基づいた戦略を展開しているところに誤りがあるということだろう。そして2つ目の内因の要点は、製造業の力の源と言えるイノベーションの情熱が日本社会から減少しているというところにある。

 しかし記事の前提には多少無理がある。日本の家電大手の衰退を日本の製造業全体の衰退と見ているからだ。世界で圧倒的なシェアを有し、世界シェアトップを誇る日本企業は非常に多く存在する。そうした企業の名前は広く知られていないにしても、それら企業の世界シェアは日本製造業が依然として強い実力を有していることをはっきりと示している。

 一方、「日本の若者たちは気楽さを求めており、創業やイノベーションの情熱が少なくなっている」という指摘は事実だろう。近年は若年層の出世欲が低下してきているとの指摘もあるなか、イノベーションを生み出す人、つまりイノベーターをたくさん輩出することのできる社会づくりは、現在も将来も日本にとって重要なテーマと言える。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)