BMW X1試乗記・評価
FFベースであっても素直でスポーティ!【レビュー:BMW】

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FRベースからFFベースへ! 室内のスペース効率は、大幅に向上!

 新型BMW X1 は、2010年にE90と呼ばれている3シリーズをベースにデビューした。BMWで一番コンパクトSUV として人気モデルとなった。そして新型BMW X1は、従来のイメージを継続しながら大きく変わった。

 一番の変更点は、FR(後輪駆動)からFF(前輪駆動)ベースになったこと。ミニアクティブツアラー をベースとしている事である。グレードは、FFのsDrive18i(1.5l直列3気筒ターボエンジン)、AWD(全輪駆動) のxDrive20i(2.0l直列4気筒ターボエンジン)とxDrive25i(2.0l直列4気筒ターボエンジン)。それぞれに、他のBMWモデルと同様にxLineとM Sportを用意されている。

 今回の試乗車は、トップモデルのxDrive25i。20iと同じ排気量ながら最高出力192ps→231ps、最大トルク28.6kgm→35.7kgmに強化されている。エクステリアは、他のBMWと共通のスポーティなルックスで、誰が見てもカッコイイと思うだろう。ベース車が1クラス小さくなった事によりホイールベース、全長とも短縮された。しかし、全高/全幅を拡大した事により初代モデルより、堂々としていて存在感は増しX3に近づいた。また、FFを採用した事により室内とカーゴスペースは、逆に先代より広くなり使い勝手は増した。

 シートに座ると、着座位置も高くなっているので、アイポイントも高い。ダッシュボードも低めのデザインになり、先代よりSUV の雰囲気は強くなっている。操作系では、他のBMWと同様に、いつもの場所にいつものメーターやスイッチが配置されていて、BMWユーザーであれば戸惑う事はない。

 インテリアデザインもBMWらしいスポーティなものだ。これに惚れて購入したBMWユーザーも多いだろう。センターコンソール上部に鎮座する8.8インチのディスプレイも見やすく、このクラスに採用した意味は大きい。他車メーカーより洗練されていて、一日の長があるiDriveコントローラーは、ナビゲーションやオーディオの操作が容易であり、見やすいディスプレイと相まって嬉しい装備である。スポーティでありながら座りやすいシートは、BMWの良いところである。ベースとなったアクティブツアラーより全体に高級感は高く、プレミアムSUVとして存在意義は先代より大きく高まった。

FFベースであろうと、BMWらしい上質でスポーティな走りは健在

 エンジンパワーは、2リッターながら2.5リッター級のパワーを謳うだけに、どんな場面でも1.7tの重いボディを軽々とスピードメーターの針を引き上げる。1500rpmもエンジンが回っていれば、エンジンレスポンスも良く、2000rpmからは厚いトルクを感じる。4000rpmを超えればBMWの駆け抜ける喜びを感じるがスピード違反にならない自制心は必要だ。組み合わせる8速ATはシフトショックも少なくDレンジを選択しておけば、欲しいパワーを必要なだけ得られる。

 引き締まった乗り心地は、BMWの良さであるが、路面の凹凸に対する当たりは柔らかい。225/50R18と大きなタイヤを履いているので、タイヤの重さは常に感じるが、サスペンションはしなやかに動き上質であり同乗者に対しても優しい。

 一番の興味は、FRベースからFFベースになったAWDである。通常はFFで走行するが、車両データーによりアンダーステアやオーバーステアを感知すると前後アスクルへフレキシブルに駆動力を配分し走行安定性を確保する。運転していてFFベースだから、FRベースだからとの差を感じることは少ない。唯一、ステアリングを切っていった時に、応答性はX3X5 に比較すると遅い。

 そして、必要に応じて前後にトルクを配分するAWDになったからと言って、アンダーステアが強くなる事はなく、素直な動きは他のBMWと同様である。X3は雪道でも素直なハンドリングと高いトラクションを持っているので、X1でも雪道を走行してみたくなった。

自動ブレーキ関連は標準装備。安全への高い意識を感じるBMWジャパンの装備設定

 X1は、最新のモデルだけに充実した装備が標準である事が良い点である。LEDヘッドライト、HDDナビゲーション(8.8インチディスプレイ)、ITSスポット対応DSRC車載器(ETC機能)、ハンズフリーテレフォンシステムなど沢山あるが、一番は安全装備が充実している事である。アクティブ・クルーズ・コントロールだけは一部の車種のみ標準で、他のモデルはオプションにはなるが、その他の安全に寄与する装備である自動ブレーキや車載逸脱警告システムなどは全車標準である。安全に対する高い意識が見え、BMWの良さである。

 X1はモデルチェンジにより大きく進化し、車の魅力は大きく増した。そしてFFベースのAWDの採用は、BMWとして大きな転換モデルである。もちろん、ミニでの経験を活かし、進化した車両制御、熟成したサスペンションは、駆動方式で良い悪いを云々するのは、もう時代遅れかもしれない。そう感じさせる程、X1の完成度は高く、従来のBMWファンの期待は裏切らないだろう。お勧め車種はxDrive20iであるが、予算に余裕があればxDrive25iが装備が充実しているので勧めたい。

BMW X1価格

■BMW X1価格
・X1 sDrive18i ¥3,850,000
・X1 sDrive18i xLine ¥4,130,000
・X1 sDrive18i M Sport ¥4,310,000
・X1 xDrive20i ¥4,730,000
・X1 xDrive20i xLine ¥4,920,000
・X1 xDrive20i M Sport ¥5,110,000
・X1 xDrive25i xLine ¥5,690,000
・X1 xDrive25i M Sport ¥5,910,000

BMW X1燃費、スペックなど

代表グレードBMW X1 xDrive20i M Sport
ボディサイズ[mm](全長×全幅×全高)4,455x1,820x1,600mm
ホイールベース[弌2,670
車両重量[kg]1,660kg
総排気量[cc]1,998cc
最高出力[kW(ps)/rpm]141kW(192ps)/5,000rpm
最大トルク[N・m(kg-m)/rpm]280Nm(28.6kgm)/1,250-4,600rpm
ミッション8速AT
JC08[km/l]14.6km/l
定員[人]5人
税込価格[円]5,110,000円
発売日2015/10/24
レポート 丸山和敏
写真編集部

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