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百害あって一利なしといわれるタバコの害とは?
タバコの煙を長期間吸い続けると気管支が炎症を起こし肺機能が低下。がん、COPD、ニコチン依存症も問題。

タバコには4000種類以上の化学物質が含まれる

タバコが健康によくないということは、よく耳にしていることでしょう。タバコのパッケージにさえ「喫煙は肺がんの原因の一つ」「心筋梗塞の危険性を高める」などといった警告表示が入っています。でも、具体的にタバコが体の中でどのように作用して、健康を損なうといわれるのでしょうか。

まず知っておきたいのは、タバコには4000種類以上の化学物質が含まれるということです。発がん物質も60種類以上になるといわれています。このため、喫煙は肺がんをはじめとする多くのがんや動脈硬化と関連し、心臓や脳の血管障害などを引き起こします。

命にも関わる「慢性閉塞性肺疾患(COPD)」の最大の原因

最近よく聞く「COPD(慢性閉塞性肺疾患」は、以前は慢性気管支炎や肺気腫と呼ばれてきた病気の総称で、最大の原因は喫煙です。タバコの煙などの有害物質を長期間吸い続けると、気管支が炎症を起こし、咳や痰が出たり、気管支が狭くなって空気の流れが低下し、呼吸するたびにゼーゼー、ヒューヒューといった喘鳴を自覚したりします。また、肺胞が壊れるために肺の機能が低下し、階段を上る時や早足で歩いた時に息切れするだけでなく、進行すると安静時にも呼吸困難が生じ、呼吸不全に陥ると命に関わる病気です。2012年には世界の死亡原因の第3位になり、一刻も早い対策が望まれています。

タバコがやめられないのは意志の弱さではなくニコチン依存症

COPDの治療にはまずは禁煙です。しかし、タバコがやめたくてもやめられないという人は多いもの。これはタバコを吸う人の意志が弱いからではなく、ニコチン依存症のためです。

タバコに含まれるニコチンには、脳の中で心地よさを生み出すドーパミンやセロトニンなどの物質を分泌させる作用があります。そのためタバコを吸うと気分がすっきりするのですが、逆にニコチンが切れるとドーパミンなどが脳内に残っていない状態になり、イライラ感やだるさが生じます。これがタバコの離脱症状です。
この不快な離脱症状を避けるため、タバコを吸わずにいられなくなり、依存症になるのです。

ニコチン依存症の場合は禁煙外来を受診して専門的な治療を

ニコチン依存症が疑われる場合には、禁煙外来を受診しましょう。ブリンクマン指数(1日の平均喫煙本数×喫煙年数)が200以上で、症状なども含めてニコチン依存症と診断されれば、禁煙治療は健康保険で受けられます。
禁煙治療ではニコチンの貼り薬やガムなどで血液中のニコチンを補い、タバコを吸いたい欲求を軽減させます。さまざまな禁煙補助剤も発売されていますから、上手に利用して禁煙を達成しましょう。

タバコで老化が進む? 恐怖のタバコ顔

美容にとってタバコが大敵なのは常識ですが、「吹き出物ができる程度では」なんて思っていませんか? 実はそれだけではありません。

タバコを吸うと女性ホルモンの分泌が抑えられるため、肌のうるおいとツヤ、ハリが失われ、シワが増えてきます。また、タバコを吸うたびに血液の流れが悪くなり、肌荒れやしみ、吹き出物などのトラブルも急増。煙に含まれる活性酸素などの有害物質が肌を老化させ……と、マイナス面はまだまだたくさんあります。若いうちは気にならなくても、30代後半になるとはっきりと差が出て老け顔に! しわが深くたるみが目立つパサパサの“恐怖のタバコ顔”になってしまうのです。こうなると、もはや化粧でごまかすこともできません。

美容上のダメージはお肌だけにとどまりません。歯は黄ばんで歯ぐきは黒ずみ、しかも喫煙者は歯周病にかかりやすく、歯周病は口臭の原因になります。そのうえ喫煙者に特有の吐く息の臭さは口内から発生する悪臭だけでなく、肺から吐く息も原因なので歯磨きではとれません。「かっこいい」、「おしゃれ」とは程遠いのが実際です。