「人通りが少ない道がキケン」は大誤解!本当に子どもが狙われる場所

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「昨日、○○公園で1年生の児童が見知らぬ男性に抱き上げられたとの報告がありました」

6月某日、筆者の子どもが通う学校から全校生徒の保護者に送られた“不審者情報”という件名のメールです。

その1時間前には、「△通りで、下半身を露出した男性が女子中学生を追いかけるという事件が……(以下略)」というメールが届いたばかり。

その公園も道路も、決して人通りが少なくありません。しかも、2件とも起こったのは真昼間。

書籍『子どもは「この場所」で襲われる』で、「“暗い夜道は危ない”とだけ子どもに教えるのは、危険」と解くのは、社会学博士である小宮信夫教授です。

では、子どもが本当に狙われやすい場所とはどんな場所なんでしょうか? 子どもと離れ離れの時間が多いママは、必見です!

■1:明るいからって油断しないで! 夜道並みに危険なのは「入りやすく見えにくい場所」

“不審者”が出没しやすいスポットとして、薄暗く人通りの少ない道をあげる方も多いでしょう。しかし、それは大間違い!

教授によれば、犯罪者は「“入りやすく”“見えにくい”場所」を選んで犯罪におよぶといいます。

具体的には、大通りから1本入った道や、ガードレールのない道、フェンスのない公園など、“誰でも入りやすい”場所が危険だそう。

<「暗い道は危ない」と子どもに教えると、「明るい昼間は安全」「街灯がある道は安全」という二重の危険に子どもを追い込むことになります。子どもの事件は、夜間よりも昼間のほうが多く、街灯のない道より街灯のある道のほうが多いことを忘れないでください>

小学校にあがり、学年が上がるにつれて、親と子どもが離れる時間は長くなります。

登下校の道だけでなく、習い事への道や休日の遊び場において、公共のトイレやしげみのそば、小道など、“入りやすく見えにくい”という観点で危険なスポットをチェックしておきたいものです。

■2:「不審者に気をつけなさい」は子どもには無理! 差別や大人への信頼を失う恐れ

『子どもは「この場所」で襲われる』によれば、“不審者”という言葉は日本特有のものであり、防犯意識の高い国では、人より犯罪の場所や環境、さらにはその原因に注意を払うのだとか!

確かに、筆者が日本より治安が悪いとされるブラジルに滞在したとき、「あの通りには、ぜったい足を踏み入れちゃダメ!」と、あらゆるシーンで注意を受けました。

「ヘンな人についていっちゃダメだよ」と多くのママは子どもに声かけしたことがあるでしょう。ところが子どもが、ヘンな人、いわゆる“不審者”を事前に認識するのは不可能に近いのです。

“不審者”の識別を子どもにゆだねることで

<子どもにとって不審者は普通の大人にまで拡大していき、不審者と見られたくない大人は子どもを避けるようになってしまいます>

さらには外国人、障がい者、ホームレスといった“マイノリティ”が差別される地域となり、「大人を見たら不審者と思え!」という空気が作られていくそう。

■「他人の子も守る」の意識が大切! 地域づくりを人任せにしちゃいけない理由

「大人を見たら不審者と思え!」という地域では、子どもが自分の半径3mにいないような類の大人に声をかけられただけで、「センセイ、不審者がいました!」と疑心暗鬼になり、報告をする事態も少なくありません。

防犯のためには、大人同士がゆるくつながる地域社会が不可欠。さらに、「他人の子も守る」という当事者意識を多くの大人が持っておくことが大切だということです。結果、犯罪の動機を持った人物の“チャンス”を奪うことにつながるのだとか。

以上、子どもが狙われやすい場所についてお届けしましたが、いかがでしょうか?

ニュースで悲しい事件を見聞きしたり、学校から“不審者”の連絡が続くと、働くママは、仕事をしている間も「ちゃんと学校についたかな」「帰り道、学童まで迎えに行った方がいいかな」と、心配で仕方なくなる日もあるでしょう。

でも、地域の問題を他人任せにせず、「ほとんどの大人はあなたを助けてくれる善良で頼れる人だ。でも、残念だけどまだ力の弱い子どもに危害を加えたがる人間もいる。だから、こういう場所には気をつけて」ということを解き、子どもの行動範囲にある危険スポットに注意を払うべきことを伝えていきたいものです。