映画『青空エール』土屋太鳳インタヴュー:一心不乱に青春を生きた作品

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本誌8月号に掲載された『青空エール』インタヴューのロング・バージョンを公開!

青春映画の名手・三木孝浩がメガホンを取った最新作『青空エール』。原作は少女漫画界のヒット・メーカー河原和音という、まさに最強タッグによる、この夏の最注目映画だ。爽やかな若手俳優陣の起用によりリアルな高校生活の風景が再現された今作について、主演の土屋太鳳が語ってくれた。

―映画『青空エール』が来月公開となりますが、私自身原作のファンで、主人公・小野つばさの役を土屋太鳳さんが演じると聞いて、すごくピッタリだなと思ったんです。土屋さんは、この映画のオファーがあった時、どう思いましたか?

ありがとうございます! 私も原作の存在は知っていましたし、弟が野球をずっとやっていたり、姉が六大学野球の応援団でチアをしていたというのもあって昔から野球を見る機会が多くて、大好きな野球と、大好きな音楽、その2つが組み合わさったこの作品に参加出来るなんて本当に奇跡なんじゃないかと思いました。それと、今回クランクインの前に、監督からお手紙をいただいたんです。そこにはッかを応援することで、気づけばそれが自分へのエールにもなっている、そんな映画にしたいです。つばさの時間に太鳳ちゃんの人生を重ねてくださいイ辰峠颪い討△辰董これは今しか出来ない! と思いましたね。


(C)2016「青空エール」製作委員会 (C)河原和音/集英社

―なぜそう思ったんですか?

年齢的にもそうですし、まだ鮮明に覚えている部活の思い出とか、あと2年後だったら絶対出来ない役だと思ったので、本当に今しかないめぐりあわせだと感じました。

―土屋さんから見て、つばさとはどんな女の子ですか?

つばさちゃんが部活を通して人に伝えたい、応援したいっていう気持ちは私自身も部活動をしていたので、すごく共感できる部分です。基本的に俯いていてあまり自分の気持ちを言えない子なので、最初は自分と共通項があまりないと思っていたんですが、途中からイ△譟 やっぱりちょっと似てるかもイ辰董なぜそう思ったかと言うと、つばさちゃんはただ弱いから言えないんではなく、自分の弱みだったりコンプレックスに正直に向き合っているからこそ、緊張したり、言葉が出てこなかったりするんですよね。私もすごく緊張する方だし、上手く言葉が出てこなかったりするのでイ弔个気舛磴鵑篭いなイ隼廚い泙靴拭コンプレックスに対してカッコつけないでちゃんと向き合ってる。外から見たら弱く見えるかもしれないけど、実際はすごく芯の強い女性です。

―なるほど。ところで、劇中のつばさと同様に土屋さんもトランペットは初挑戦だったそうですね。

そうなんです。以前ピアノはやっていたんですけど、金管楽器は初めてだったので、どう触ったらいいか分からなくて。そんな中、先生たちが少しの練習時間で イ海Δいιに指を立てるといいよイ箸ゥ▲鵐屮轡絅◆淵肇薀鵐撻奪箸鮨瓩時の口の形)3点を意識して練習するといいよイ箸、目線の持って行き方や眉の動きまですごく細かく教えてくださって、おかげさまでなんとか本番に間に合いました。

―つばさは自宅で腹筋を鍛えたりマウスピースで練習したりしていましたけど、土屋さんも自主練習しました?

はい。まず、車に乗ったら前にある風船を取り出してフーッて膨らませていました。あれ、結構難しいんです。ただ吹くのではなくて、下に空気を下ろす感じで。全部で5カ月くらい練習したんですけど、ちょっと慣れてきた頃に自宅で何となくテレビをつけたらちょうど春の甲子園の決勝戦で智弁と高松の試合をやっていて、『青空エール』の劇中でも智弁ファンファーレを吹くので一緒にやってみようかなと思って、トランペットを持ってテレビの前で吹いてみたんです。でも、試合が進むにつれて引き込まれてだんだん指が動かなくなり・・・。これは倒れるくらいまで練習しないとダメだと思い知りました。ちょっと甘かったです(笑)。


(C)2016「青空エール」製作委員会 (C)河原和音/集英社

―水島役の葉山奨之さんが、土屋さんの上達がすごく早くて競い合いながら練習したと言っていました。

奨之くんの方が上手いですけどね。奨之くんが練習しているところまで追いつくとイ舛腓辰板匹い弔い討海覆い如 進まないで太鳳ちゃん!イ箸言われて(笑)。まさに切磋琢磨という感じでした。

―では、今作で特に印象的だったシーンや共感できた台詞ってありますか?

印象的だったのは、野球場のシーンですね。ミスをして甲子園に行けなくなってしまった大介くんの姿を見て、つばさちゃんがとっさにトランペットを持って『Our Boys Will Shine Tonight』を吹くシーンは、つばさちゃんの大介くんへの思いだったり、買ってもらったトランペット、志田未来さんが演じている森先輩、私自身のことも含めて、いろんな思いが走馬灯のように現れた場面でした。あとグ貎管塒顫イ箸いΩ斥佞呂垢瓦大事にしていました。スタッフさん、キャストさん、エキストラの方々の全員が、まさに一心不乱に青春を生きた現場だったなと思います。


(C)2016「青空エール」製作委員会 (C)河原和音/集英社

―球場のシーンではエキストラの方がたくさん参加されたそうですが、やっぱり普段の現場とは違っていましたか?

臨場感がすごくあって、自分が本当に大学野球を見に行っているような気持ちでした。何回やっても気持ちが入るというか。朝8時から夕方5時まで、夕方になると風が強くてすごく寒いんですよ。そんな中ヂ惜韻舛磴鵝イ辰謄┘ストラの方々から前向きな声を掛けていただいて、何度でもつばさになることが出来ました。

―この作品は恋愛のお話と平行して、つばさが吹奏楽を通して強くなっていく姿が描かれた物語だと思うんですけど、例えば土屋さんだったら、今の実力だと絶対無理だと思うようなことがあった時にどうやって乗り越えますか?

出来るようになりたいと思い、努力します。私もお芝居は本当に難しいなって毎日反省ばかりで、それでも上手くなりたいと思うけど、逆に上手くならないでっていう人もいるんですよ。

―それはなぜ?

慣れてしまうからです。変な癖がついたりとか。でも、私の場合は上手くなるよりも、いろんな人や物に共感できるようになりたいんです。そのためにはもっといろんな人に会って話を聞いたり見たりして、共感できる自分を育てることでフィクションがリアルになるのかなと。

―普段から、たくさん人に会うようにしていますか?

していますね。以前は次の日が早いと友達にも会わなかったんですけど、今は遅く終わった日でも30分だけでも会うようにしています。この間も友達が最寄り駅まで来てくれて、短い時間でしたけど会って話しました。イ海鵑粉蕕任瓦瓩鵑諭繊イ箸言いながら(笑)。

―こんな顔ってどんな顔ですか(笑)。

お化粧も落としてて、すんごい眠そうな顔(笑)。そうやってちゃんと自分のプライベートと向き合うこともすごく大事だなと思って。

―高校時代はダンス部に所属していたそうですが、つばさのように初心者から?

もともとクラシックバレエと日本舞踊をやっていたので踊りの基礎みたいなものはあったんですけど、モダンダンスやコンテンポラリーは初めてでした。例えばバレエって力を抜いた動きを使わないんですよ。でも、ダンスには力を抜く場面があって、いつもジ任ぁ(力)抜いて抜いて!イ辰童世錣譴討い泙靴拭

―そもそも、なぜダンス部に入ろうと思ったんですか?

なんか勘みたいなものが働いたんですよね。最初は入るつもりではなかったですが、体験入部したらイ海譴澄 この上下関係の世界に入りたい!イ辰道廚辰拭幣弌法


(C)2016「青空エール」製作委員会 (C)河原和音/集英社

―仕事との両立が大変だったのでは?

大変でした。特にあまり部活に行けなかった高校2年生から3年生に上がる間はすごく悩みました。久しぶりに行っても自分の居場所がなく、役割もない。それで自分の思っていることも言えなくなったりしたんですけど、そんな時に顧問の先生にイ前が遠慮しても何も変わんないんだ。思ってることは我慢しないで伝えなさいイ辰童世錣譴董⇒Φい鮟个靴銅分の考えを言ってみたです。そうしたら、イ覆鵑太鳳らしいこと言ったねイ辰童世錣譴董△◆言っていいんだって。その時にやっとヌ瓩辰突茲譴燭放イ辰道廚┐泙靴拭

―そういった部活での経験と吹奏楽部のシーンって、やっぱり重なりますか?

そうですね。本当に体育会系というか、中途半端な気持ちでは出来ない感じが重なります。イ前ら全然気持ちが揃ってないんだよ! 私は見ない!イ辰禿椶辰洞擬爾鮟个胴圓先生を裸足で追いかけてイ願いします、見てください!イ辰討いΩ景が大会前のダンス部では必ず起きます(笑)。


(C)2016「青空エール」製作委員会 (C)河原和音/集英社

―まさに青春ですね。

でも、その時は大体ザ譴靴い放イ糶イ覆鵑任海鵑壁活入っちゃったんだろうイ箸思ってしまったりしますが、今思うとそういう時が青春なんですね。私、青春って学生の間だけじゃないと思うんですよ。これから先いろんな人と出会うことで心が成長していく、大人の方々にとっても、その心が成長する時が青春なんです。この『青空エール』という作品はそういった心の成長の物語なので、いろんな方に見ていただいて、青春を感じていただきたいですね。



TAO TSUCHIYA
土屋太鳳 1995年2月3日、東京都生まれ。2005年、スーパー・ヒロイン・オーディション ミス・フェニックスで審査員特別賞を受賞。2015年、NHK連続テレビ小説『まれ』でヒロインを務め、国民的女優に。その後もドラマ『下町ロケット』、映画『orange-オレンジ-』などに出演。今年は本作の他、映画『金メダル男』が10月22日に公開、また2017年は映画『PとJK』も春に公開予定。

『青空エール』
監督/三木孝浩
出演/土屋太鳳、竹内涼真、葉山奨之ほか
8月20日(土)より、全国東宝系にて全国公開
http://aozorayell-movie.jp/

(C)2016「青空エール」製作委員会 (C)河原和音/集英社