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2013年、人気ホラーシリーズ『トイレの花子さん』の新劇場版で、主演での女優デビュー&主題歌で歌手デビューを果たして以来、マルチに活躍している上野優華さん。7月13日には7枚目のシングルである『恋日記/Summer Mission』が発売され、人気はますます上昇する予感です♡ 今日はそんな絶好調な彼女に、歌うことへの思いや、日々挑戦する心構え、そして最新のプライベート事情を、たっぷりお話してもらいました♪

――今回のマキシシングルにはしっとりとした『恋日記』、元気にはしゃげる『Summer Mission』、前向きな歌詞が印象的な『虹色シャボン玉』(通常版のみ収録)の3曲が収録されています。お気に入りの1曲と言われたら、まずどれを挙げますか?

難しい〜! ただ『恋日記』は、「次のシングルは恋愛の曲にしようと思うんだけど、どんなのがいい?」とスタッフさんに聞かれて、「遠距離恋愛!」と答えて作っていただいた曲で……遠距離恋愛が好きなので、ちょっと思い入れが強いかもしれないです。

――遠距離恋愛が好き!? 辛そうですけど、したことがあるとか?

ないです(笑) でも遠距離恋愛の物語を読んでいると、片思いにはない切なさに、すごくキュンときます。付き合っているけど離れているという、なんとも言えない状況で湧き上がる感情が、すごく女の子らしいと思うんです。私は恋愛の曲を歌うのが本当に好きで、片思いや両思いの曲をたくさん歌ってきましたが、どちらでもない遠距離恋愛はある意味すごく面白いというか、やりがいがあると感じます。

――ただハッピー、ただ寂しいじゃなくて、複雑な感情が歌えるからでしょうか?

『恋日記』の少し大人びているようで、胸が詰まるような歌詞が、歌いながら身にしみて……私自身も恋している気分になりました!

――確かに『恋日記』の歌詞はけなげですね。「どんなに離れてもあなたを想っている」とか、「涙は流さない」とか、「夢をその手にして輝いてほしい」とか。わがままを言いたいのに、耐えている女の子が目に浮かびます。

私独自の解釈なんですけど、この曲はまだ大人になり切れない女の子の歌だと思うんです。進路が分かれてしまった彼に対して「他に好きな人を作ったら別れてやる」とか、「私は強く待っているわ」なんて言える大人になりたい一方、「今すぐ帰ってきてほしい」という本音も時には言いたくなる。揺れる思いを持っているんじゃないかなと思います。

――歌詞のキャラクターの掘り下げ方が、女優っぽいですね。

歌うときはたいてい、心の中でドラマ仕立てのミュージックビデオを作っています。『恋日記』のときは、高校を卒業した18〜19歳くらいの女の子が、夢を追って行ってしまった年上の彼氏と遠距離恋愛している、という設定が浮かびました。夢を応援したいけど、今すぐ会いたい……この大人と子どものはざまの気持ちを歌えるのは、私自身も今、18歳だからかなって思います。もっと大人になったら、違う遠距離恋愛の曲を歌いたいですね。



――アップテンポな『Summer Mission』もある意味、18歳でしか歌えないハジけ方をしています!

小さいころからゆったりしたバラードばかり歌ってきたので、アップテンポの曲はあまり得意ではなかったんですけどね(苦笑) でも夏って友達と海に行ったり、お祭りに行ったりで、テンションを上げたい季節だから、『Summer Mission』ではしゃぐ雰囲気を入れました。ファンの方にはぜひ、カラオケで振りつきで歌ってほしいですね!

――小さいころからバラード! 上野さんの声が大人っぽいからでしょうか?

大人っぽい声と言われるのはうれしいです。自分でもそこが魅力だと思っているので。でもバラードを歌っていたのは、完全にお母さんの影響ですね。お母さんがバラード好きだったので、自然に覚えて歌うようになったんです。


――だから、激しい曲は自分には合わないと思っていたんですね。


でもいざ『Summer Mission』を歌ったら、すごく楽しいしレコーディングで回数を重ねるごとに体になじんできて。うれしい誤算です!

――CDジャケットも可愛いですね。

スタッフさんに「ビニールプールとボールを用意して、ボールプールの中に私が入ったカットを撮ってほしい」とリクエストしたんです。でもボールを300個も入れたのに、ビニールプールが大きすぎて足りなくて。だから風船を詰めてスペースを埋めました(笑)


――ご自身がやりたいことを、しっかりスタッフに伝える姿勢が素晴らしいです。


昔は意見を言うどころか、「これから何をするんですか」って感じだったんですけど、今はいろいろ知るにつれてやりたいことが増えてきて。マネージャーさんやスタッフさんに、「私はこんなことがしたいです」と言えるようになりました。「じゃあ考えてみるね」と答えてもらえるのが、本当にうれしいです。



徳島の人見知りの女の子が、芸能界に入った理由

――デビューしてもうすぐ3年目。女優業・歌手業ともにお忙しいと思うのですが、もともと芸能界には興味があったんですか?

いえ、全然(笑) 私、小さい頃はすごく人見知りだったんですけど、歌だけは好きだったんですね。それで「歌わせて人見知りを治そう」と思ったお母さんが、地元・徳島のカラオケ大会に応募し始めて、人前で歌うようになったんです。その時の審査員の方に、キングレコードのオーディションを紹介していただき、デビューにつながりました。

――いつ頃からこの世界で頑張ろうと思い始めたんでしょう?

デビューして2年目の17歳の誕生日にワンマンライブをしたのですが、ファンの方がすごくたくさん来てくださったんです。その大きな声援を受けて、プロ意識がグンと大きくなりました。それまでは周りについていくだけで精一杯だったんですけど、私は歌手・女優として、ファンの方のためにも自分の道を見つけて頑張っていこうと思いました。

――芸能界で憧れていた方や、目標としている方はいるのでしょうか。

西野カナさんの歌詞の世界観に、すごく共感します! 泣いたり笑ったり、「こういう恋愛ができたらいいな」と憧れたり、とにかく感情が揺さぶられるんです。いつか西野さんの曲のような素敵な1曲が歌いたいなって、ずっと思っています。

――憧れの女優さんはいますか?

戸田恵梨香さんです! ドラマ『SPEC』みたいに、不思議で強烈なキャラクターを演じるかと思えば、純粋な恋愛の役も演じていらして、本当に幅が広い! 作品によってキャラクターがガラッと変わるところが、私の思う女優の理想形そのもの。戸田さんが出ている作品は、欠かさず見るようにしています。



漫画と小説で得たパワーが、今の私を作っています!

――そして上野さんと言えば、漫画好きとも聞いています。

はい、めっちゃ好きです! 少年漫画なら冨樫義博先生の『HUNTER×HUNTER』。お母さんが大ファンだったので、一緒にアニメを見てハマりました。新川直司先生の『四月は君の嘘』も、音楽と青春が入り交じる漫画なんですが、本当に大好き。初めて最終回を読んだときは、一度本を閉じてから泣くほど、感動しました。そして少女漫画なら、不動の1位が椎名軽穂先生の『君に届け』。夢に向かって頑張りたいけど、好きな人と進学で離れるのはつらいとか、ただ甘いだけじゃなくてリアルなんです!


――すごい情熱! 大きな漫画愛が伝わってきます。


漫画で心を動かされることはたくさんあります。例えば『四月は君の嘘』なら、「音楽をやるために生きている」というキャラクターたちの懸命さが伝わってきて、自分もそうありたいなって思います。『君に届け』も、恋愛だけじゃなくて自分らしく生きるにはっていうことを、考えているところがすごくいい。歌詞を書くインスピレーションにもなりますね。

――漫画以外で、ハマっているものや、お仕事の糧となるものと言えば、なんですか?

映画は話題作を早めに見るようにしていますし、小説はサスペンスを中心によく読みます。

――サスペンス!

実は、大のホラーサスペンス・ファンなんです。ハラハラするのが好きで(笑) よく読むのは、山田悠介先生の作品ですね。小学校のときに友達に教えてもらって以来、ずーっと新作を追いかけています。ひどい感じとか、直接的な表現がたまらないです! 実写化された作品もすべて見ています。

──『リアル鬼ごっこ』でデビューした山田先生ですね。上野さんがファンというのは、ちょっと意外です。

実は出版されている作品は全部読んでいます! 私、山田先生の実写化された作品に出るのが、女優としての夢だったんですけど、以前『復讐したい』という山田先生原作の映画に出ることができて、夢がひとつかなったんですよ。もっと頑張ってまたご一緒できればいいなって思っています。



演じることと歌うこと、この2つの車輪で進みます!

――現在は歌手と女優、2つの仕事を両立させている状態ですが、どちらがメインという意識はありますか?

歌手がもちろんメインなのですが、私は女優と歌手の仕事は重なると思っているので、意識的に分けて考えてはいないですね。例えば女優として泣けるお芝居をしたら、ミュージックビデオで悲しいシーンを撮るときに、その経験が生かされますし、歌にも切なさがより反映できます。最初から並行して2つの仕事をしているので、どちらかが欠けたら今の私はありません。これからも続けていくことで、より自分らしさが出ると思います。

――声優の仕事も始めたと聞きました。

今、「Dream 4 You」という声優ユニットを組んでいるんです。メンバーにはいろいろ教えてもらっていますね。歌もお芝居もそうなんですが、周りに教えてもらってどんどん吸収して、成長していくことが多いんです。まだ年齢的なものもあって、先輩たちに分からないことはちゅうちょなく聞けるので、新しいことを始めるなら今のうちだという思いも、多少あります(笑)

――本当に、いろんなことに挑戦されていますね!

デビュー当時から、チャンスがあればできる限りのものに挑戦しようと思っていました。苦手なことはあっても、やれないことはないというのがモットーです。何に対しても絶対に、楽しめる点があるはずだと信じています。

――そしてお仕事をする上で、時期や年齢をはっきり意識していますよね。

最近は、周りがどんどん若くなってきちゃって(笑) 前までは現場で最年少だったのが、今は時にはお姉さん。追いつかれないように頑張るしかないですね。その年齢ごとに「今しかない魅力」を見せていきたいです。



地元・徳島と家族への愛は、常に満タンです!

――上野さんの地元である徳島県は、どんなところですか?

徳島は自然がキレイで、野菜も海鮮もおいしくて、何より人がいい。東京が冷たいわけじゃないですけど、徳島では会ったらみんなお友達という温かさがあります。ご近所とは絶対あいさつしますし、距離感が都会とは違う気がします。

――東京の魅力はなんだと思いますか?

何をするにも便利だし、仕事をする上で最高の場所。そして東京は美人が多いです! ウチのお母さん40歳なんですけど、東京の40歳とお母さんの40歳は違うんですよ。みんなが東京に憧れを持つのも分かるなって思います!! (笑)

――いえいえ、上野さんのお母さんならおきれいだと思いますよ! 上野さんご一家はどんな家族なんですか?

まずうちのお父さんは、ブラウンみたいな感じです。基本的にうちの家族、みんなマルッとしていて、全員がブラウンみたいな家族なんですよね(笑) 私に対しては、熱狂的な応援とかはまったくなくて、「やりたいならやりなさい」くらいのテンション。仕事についてあまり干渉しないタイプです。 


――それくらいの距離感が、かえっていいのかもしれないですね。でも、ライブには来てくれるそうですね。


この間、18歳のバースデイー・ワンマンライブをしたときに、お母さんと姉妹が来てくれました。実はそこで初めて、お母さんにダメ出しされたんです。セットリストのことか、MCのこととか。カラオケ大会に出ていたころは、曲の歌い方も含めすべてお母さんプロデュースだったんですけど、仕事を始めてからは何も言われなかったんですね。なので数年ぶりのダメ出しだったんですけど、「今まではダメ出しもできないほどのレベルだったのかな」「でも今は、『プロとしてこうしたらいいんじゃない?』と思えるくらいにはなったのかな」と、ちょっとホッとしました。

――お父さんはどうですか?

お父さんはあまりライブに来ないんです。自分の娘がファンの方々に「おーっ」て言われるのを見るのが恥ずかしいらしくて! お父さんは、バースデーワンマンライブの時は直前まで会場にいたのに、始まる前に「やっぱ無理」って帰っちゃいました!(笑)

─――ご家族との連絡手段には、LINEを使っているそうですね。

LINEしか使ってないです! LINEがないと生きていけないです! 私、毎日ハッピーに生きていますけど、東京での仕事が多くなってきてたまに家に帰りたくなったり、寂しくなることもあるんです。でもLINEで家族に連絡をすれば、すぐに顔を見ながら話せるし、メッセージも送れるから助かります♡ 

――メッセージはどんなことを書くんですか?

姉妹でグループを作っているんですけど、疲れたときはお姉ちゃんと妹に、「変顔送って」とメッセージします。するとすぐに送ってくれるんですよ、見ると元気になる変顔を(笑) お父さんもたまに、自分の食べたものの写真とか、送ってきますね。徳島は遠いけど、つながっている感じがすごくいいです。

――上野さんがご家族にもよく使う、お気に入りのスタンプを教えてください。

まずは徳島の方言スタンプです! あとは動物系のスタンプですね。「うさまる」のシリーズはいっぱい持っていますし、最近は「うさぎ所によりうざめ。」というクリエイターズスタンプにハマっています。


うさぎ所によりうざめ。

――ユニークなスタンプがお好きなんですね。

ゆる〜い感じが好きなんだと思います。お気に入りのスタンプでしか会話しないことも多いですよ。既読にならないときは、ポンポンポンって、連続で送っちゃいます。


――では、ファンの皆さん全員にスタンプを送れない代わりに、届けたいメッセージをお願いいたします!


私の歌手としての今一番大きな目標は、紅白に出ることです。大きな夢ですが、応援してくださるとうれしいです! 今回のシングル曲『恋日記』は、特に私と同世代の女の子に共感してほしくて歌いました。ぜひ歌詞カードを見ながら、聞いてくださいね。

──ありがとうございました!











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上野優華 公式ブログ




キラキラした目で夢を語ってくれた上野さん。歌に女優に声優に! 何でも挑戦して吸収しようとする姿に頭が下がりました。その姿勢、いくつになっても持ち続けたいです!

会いたい “あのひと” を身近に ―― LINE BLOG。
遠距離恋愛もいいものかもしれませんね。
それでは、また。

(撮影/奥田耕平、取材・文/中尾巴)