日本漢字能力検定協会が運営する漢字の博物館「漢字ミュージアム」が6月29日、京都の祇園でオープンした。漢字の「本家」という意識がある中国でもこの博物館が話題となり、「わが国にも作るべきだ」といった意見も出たようだ。(イメージ写真提供:123RF)

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 日本漢字能力検定協会が運営する漢字の博物館「漢字ミュージアム」が6月29日、京都の祇園でオープンした。漢字の「本家」という意識がある中国でもこの博物館が話題となり、「わが国にも作るべきだ」といった意見も出たようだ。

 中国メディア・今日頭条は12日、中国に初の「民芸博物館」ができたことを紹介するとともに、建物のデザインをしたのが中国人ではなく日本人の著名建築家であったことを紹介する記事を掲載した。記事は、中国美術学院の「民芸博物館」が先日落成したと紹介。同学院が日本の建築家・隈研吾氏にデザインを依頼したと伝えた。

 中国の「民芸」ということであれば、中国人が手掛けるべきだ、どうして日本人の手を借りるのか、といった批判がネット上から聞こえてきそうだ。この疑問について記事は「民芸とは日本からやってきた概念であり、われわれはその価値に対する理解が少なく、審美の基準も持っていない」と説明。同学院の関係者が「日本の民芸は非常に発展している。世界最高の文化が中国に集まることで、われわれは初めて何が良くて、何が悪いのかを知ることができるのだ。他山の石を借りて自らの球を磨くということに過ぎないのだ」と解説したことを紹介している。

 さらに、「民芸博物館」の建物が「非中国文化体系の外国人が全力をもって示した、中国の民芸に対する理解なのである」と説明。「開明な国は文化に対して、包容と自省という2つの態度が必要。世界トップレベルの建築の巨匠に手掛けてもらったことで、世界がわれわれをどう見ているのかを知ることができる。彼らの眼中にある中国は、われわれの心中に映る自分と同じだろうか」とし、あえて外国人の建築家に設計を任せた意義について論じた。

 民芸とは、民衆の生活から生まれた手工芸品のことであり、1920年代に日本の思想家・柳宗悦らによって作られた言葉である。日本が民芸という概念の「発祥」ということを考えれば、日本人の建築家に設計を依頼したのも合点が行くかもしれない。それはともかく、自国の持つ文化について、外国からどのように見られているかを知るというのは、その文化を再認識したり、さらに発展させたりするうえで非常に重要と言えるのではないだろうか。中国の民衆生活から生まれた工芸品について、日本や外国の視点を謙虚に受け入れ、その良さを認識しようという試みは、評価できるものと言えそうだ。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)