日本の家電企業の経営不振が伝えられる中、中国企業が日本企業の買収攻勢を仕掛けている。この状況に対して日中双方から様々な見解や主張が出ているが、中国メディア・界面は5日「中国家電企業の世界的な買収が、どうして日本の神経を刺激するのか」とする評論記事を掲載した。(イメージ写真提供:123RF)

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 日本の家電企業の経営不振が伝えられる中、中国企業が日本企業の買収攻勢を仕掛けている。この状況に対して日中双方から様々な見解や主張が出ているが、中国メディア・界面は5日「中国家電企業の世界的な買収が、どうして日本の神経を刺激するのか」とする評論記事を掲載した。

 記事は、近ごろ中国企業による日本の家電企業の買収が相次いでいることに対して、日本メディアが日本企業が抱える苦境を直視する一方で、「ブランド力も高まっていないのに外資企業を買収してブランド使用権を獲得し、『他人のふんどしで相撲を取ろう』としている」と主張していると説明。この主張に対して「事実や真相に決して合致していない」とした。

 そして、中国企業による外資企業買収は典型的な「弱肉強食」であるほか、むしろ、そのブランドの市場における寿命を延ばすことを手助けしているのだと論じた。また、買収のターゲットがしばしば日本企業に向けられることについては「スリムアップされた製造体系に長けている、そして日本の家電ブランドが、中国の家庭で最も人気がある」という理由があると解説。さらに、日本企業がもつグローバルネットワークも魅力の1つであると説明した。

 一方で、買収の対象は必ずしも日本一辺倒ではなく、欧米諸国の家電企業にも食指が伸びていると主張。そのなかで、日本メディアが大騒ぎする背景には「酸っぱいブドウの論理」があるとし、栄華を極めたものの負け惜しみであるとの理論を展開した。そして「この日本メディアの観点は、多くの日本国民の考え方を表している」と伝えた。

 記事は、中国の家電企業に対しても「日本や欧米の同業者に比べて、発展してきた時間が短いこと、基盤が弱いこと、イノベーション力が弱いといった欠点があることを正視しなければならない」とも指摘。外資企業の合併は「モデルチェンジの第1歩」であり、今後良質なハイエンド製品による良いクチコミや認知度を作り上げることによって「全面的に外資企業を超えて行かなければならないのだ」と締めくくった。
 
 これまで世界のトップを走ってきた日本の家電業界が、中国から猛追を受けている状況。まさに「追われるもの」の心境であり、焦りや負け惜しみの気持ちが出てくるのは致しかたない部分はあるだろう。ただ、その気持ちばかりで現実を直視せず、今後のビジョンを立てられないというのは問題だ。記事は一方で、中国企業が抱えている不足点や課題も直視し、さらなる成長が必要と釘を刺している。いずれにせよ、傲慢でいては足元をすくわれるのである。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)