世界の金融市場において、日本円は安全資産と見なされることが多い。英国の欧州連合(EU)離脱をめぐり、為替市場では円を買う動きが強まり、円高が急激に進んだ。円高は日本企業の業績悪化につながるほか、外国人の訪日客数を減少させる要因となる。(イメージ写真提供:123RF)

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 世界の金融市場において、日本円は安全資産と見なされることが多い。英国の欧州連合(EU)離脱をめぐり、為替市場では円を買う動きが強まり、円高が急激に進んだ。円高は日本企業の業績悪化につながるほか、外国人の訪日客数を減少させる要因となる。

 中国メディアの一財網はこのほど、円高が急激に進行したことに対し、「なぜ日本円は安全資産とみなされるのか」と疑問を投げかけ、その理由を考察する記事を掲載した。

 記事は、金融市場において安全資産とみなされるのは一般的に「スイスフラン」、「金」、そして日本円だと紹介。日本経済は長期にわたって低迷を続けており、日本の債務残高も高止まりしているのに、円が買われるのは複数の理由によると主張した。

 さらに、主な理由として「莫大な規模の外貨準備と債権を持つ日本の通貨は大規模な空売りが難しい」うえに、「日本の債務は内債であり、国債がデフォルトする可能性は極めて小さい」こと、「すでに限界まで利下げが行われ、金融緩和などで突発的かつ急激に円安が進行する余地が限定的である」ことを挙げ、こうした要因のもとで円高に振れやすくなっているのだと論じた。

 中国人旅行客の爆買いに勢いがなくなっているという報道があるが、これも円高が影響していると言えよう。2016年1月に比べ、日本円はすでに人民元に対して約30%も上昇しており、中国人旅行客にとって日本で買い物をするうえでの価格的なメリットが失われつつある。日本経済に大きな経済効果をもたらす爆買いが再び見られる日は来るのか、それは円の為替動向にもかかっていると言えよう。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)