セーフモードに陥っていた火星探査車Curiosityが復活。2年間の延長運用に向け活動再開

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7月2日からセーフモードになっていた火星探査ローバーCuriosityが完全に復旧したとNASAが発表しました。セーフモードになった原因は「カメラとデータ処理ソフトウェア間の処理エラー」でした。とはいえ、セーフモードになっても通信機能部は正常に機能していたため、さほど心配はされていませんでした。Curiosityは過去にも何度かセーフモードを経験しています。2013年に発生したときはNASAが遠隔でCuriosityのバックアップ領域からシステムソフトウェアをリストアする事態にまでなっていたことを考えると、今回の問題はさほど大事ではなかったとも言えそうです。
ホワイトスネイクのヒット曲「Here I Go Again」の詞を引用して復活をアピール

Curiosityは2012年の火星到着から2年間の予定で火星の調査を開始しました。その後は運用期間を延ばしつつ、2016年9月までの運用予定となっていたものの、NASAは2016年10月1日からさらに2年の延長を決定。そして、火星の水を探すべく崖地に現れる黒い筋(RSL)の高解像度写真を撮影するという新たなミッションも決定していました。

ただ、本来ならすでに運用を終了しているはずの探査ローバーだけに、これからの運用に心配ごとがないわけではありません。たとえば電源。Curiosityはプルトニウム238を使った原子力電源を搭載しているため運用開始から最高で15年ほどは電力を供給可能です。しかし、それまでに電力を一時的に蓄えるバッテリーがへたってしまう可能性があります。また他の消耗パーツが壊れる可能性もないともいえず、できるだけ負担の少ない運用が求められるところです。

ちなみに、現在NASAは2020年に打ち上げ予定の新たな火星探査車Mars 2020を準備中。一方、ESA/ロシアは2018年に火星探査車を打ち上げ予定でしたが、開発の遅れなどから次の打ち上げ可能ウインドウとなる2020年にその時期を変更しています。さらに中国やUAEも2020年を目標として火星着陸機や探査機を計画しています。このままいけば2020年は火星へ向かう宇宙船の打ち上げラッシュが起こりそうな気配です。