南シナ海の領有権に関しフィリピンが提訴した仲裁裁判で、裁定が下るのを前に、中国政府が見解をまとめた。「法律の衣をまとった政治的茶番劇だ」と決めつけ、「フィリピンは一部島礁の不法占拠という自身の行為の正当化をを企てている」と非難した。資料写真。

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2016年7月11日、中国による南シナ海の領有権に関する主張は法的根拠がないとフィリピンが提訴した仲裁裁判で、オランダ・ハーグの仲裁裁判所が12日に裁定を出すのを前に、中国政府が見解をまとめた。事前に理論武装し、採決後に備えようというものだ。

見解は、フィリピンが提起した仲裁裁判についいて、「法律の衣をまとった政治的茶番劇だ」と決めつけ、「フィリピンは仲裁裁判によって中国の南シナ海での領土主権と海洋権益を否定し、中国南沙群島の一部島礁の不法占拠という自身の行為の正当化をすることを企てている」と非難した。

その上で「受け入れず、参加しないという中国政府の立場は、いくつかの理由に基づいている」とし、次のように主張している。

第1に、中国と南シナ海各国行動宣言はこれまで2国間共同声明、共同コミュニケなどの取り決めの中で、双方が交渉を通じて紛争を解決することを何度も声明している。

第2に、中国とフィリピンを含むASEAN諸国が2002年に調印した「南シナ海各国行動宣言」の第4条は、関係の係争は直接関連する当事国の交渉と話し合いによって解決するべきだと明確に定めている。

第3に、中国は2006 年に「国連海洋法条約」第298条の規定に基づき、海洋の境界画定、歴史的権原、軍事活動、行政と法執行などの問題での強制的紛争解決手続き適用を除外する宣言をした。一方、南海仲裁裁判の実質は領土主権と海洋境界画定問題だ。領土主権問題は「条約」の調整範囲に含まれず、海洋境界画定問題については、中国はすでに除外宣言をしている。

第4に、「条約」の第280、281、282条は、「条約」締結国が紛争解決方法を自主的に選択する権利を尊重するとも定めている。

そのためフィリピンの南シナ海仲裁裁判提訴は始めから違法であり、中国との約束に背くだけでなく、「条約」の規定にも反している。受け入れず、参加しないという中国の立場は「条約」を含む国際法に完全に合致している。

仲裁の判断によって、中国が南海諸島とその近くの海域に主権を有するという歴史と現実が変わることは決してなく、主権と海洋権益を守る中国の決意と意志が揺らぐことはない。直接の交渉によって関係の係争を解決し、また地域諸国と共同で南海の平和と安定を守るという中国の政策と立場が影響を受けることもない。(翻訳・編集/SK)