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デルは7月11日、スマートシステムとIoTの統合を促進する組込向けPC「Embedded Box PC 3000/5000シリーズ」を発表した。

同シリーズは、同社初となる産業用PC(Industrial PC:IPC)。デル OEMソリューションズ カントリー・マネージャー兼 営業本部長の小山実氏は、「OEMビジネスはDellの中でも高い成長率を維持し続けており、日本でも年平均25〜30%成長を達成してきた。日本ではメディカル・ヘルスケア、FA・IA・計測器分野の売り上げが高いほか、近年ではインタラクティブソリューションも成長分野となりつつあり、さらにこれまで中々入っていけなかったテレコム・モバイル分野にもグローバル展開を顧客が重視するようになりつつあることを背景に成長の兆しがみえる」とOEMビジネスの堅調さを強調。同シリーズが、そうした成長性をさらに後押しするものとなるとする。

実はこれまで同社は本格的な産業用PCをビジネスとしてやらない、というスタンスを通してきたが、「2015年の後半よりIoTにフォーカスしていくことを決定。それを機に産業用PCへも手を広げていくことを決めた」(同)という。

2シリーズともにファンレスやヒートシンク筐体の採用などによるエッジノードの領域でのデータ収集を可能とする堅牢性や、24V直流電源やACアダプタサポートなどを売りとしているほか、標準的なPCアーキテクチャに加えて、IntelのMoon Island Platform Technologyにも対応しているため、広範な用途で活用することが可能だ。その製品の具体的な特徴としては、5000シリーズが拡張カード搭載可能モデルで、第6世代Coreアーキテクチャ採用プロセッサ(開発コード名:Skylake)や最大16GBのメモリなどを提供するが、ヒートパイプの採用により、発生した熱を外部に逃がしやすい構造を採用している。また、フロントのインタフェースがギガビットイーサネットコネクタ×2、ディスプレイポート×2、HDMI×1、USB×4のほか、24V直流電源ポートやACアダプタポートに加え、オプションながらCANポートも用意されている。リアのインタフェースもUSB×4、シリアルポート(RS-232/422/485)×4、GPIOのほか、IEEE802.11n+Bluetooth LEもしくは3G/LTEに対応するアンテナコネクタが4本用意されており、さまざまなニーズに応じた拡張を図ることが可能となっている。

一方の3000シリーズはAtom E3800シリーズを搭載した薄型モデルで、フロントはUSBが1本、リアにギガビットイーサネット×2、シリアルポート(RS-232/485)×2、シリアルポート(RS-232/422.マルチファンクションポート経由)×1、USB×4、IEEE802.11n+Bluetooth LEもしくは3G/LTEに対応するアンテナコネクタ×4となっている。

いずれのシリーズもIP30レーティングで動作時温度は0〜50℃(HDD搭載時は40℃)となっているほか、対応OSはWindows 7 Professional、Windows 7 embedded、Ubuntu Desktopとなっているほか、2016年中のWindows 10 ProfessionalならびにWindows 10 IoT Enterprise LTSBの提供も予定されている(Windows 7 Proについては出荷時期が2016年10月31日となることに注意が必要)。

なお、日本では当面、現在強いポジションにあるメディカル、インダストリアル、小売りといった分野を中心に展開を図っていくとしており、競合からの置き換えを狙うほか、グローバル展開に向けた新規のデザインインについても積極的に狙っていく、としている。

(小林行雄)