インドネシア・ジャワ島の高速鉄道計画で日本と中国が受注をめぐって激しく競ったとおり、中国は近年、高速鉄道の輸出を積極的に進めている。ジャワ島の計画は中国が受注したが、タイやメキシコ、さらにはベネズエラ、米国などでは挫折を味わうなど、中国高速鉄道の輸出事業は決して順風満帆ではない。(イメージ写真は「CNSPHOTO」提供)

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 インドネシア・ジャワ島の高速鉄道計画で日本と中国が受注をめぐって激しく競ったとおり、中国は近年、高速鉄道の輸出を積極的に進めている。ジャワ島の計画は中国が受注したが、タイやメキシコ、さらにはベネズエラ、米国などでは挫折を味わうなど、中国高速鉄道の輸出事業は決して順風満帆ではない。

 これに対し、中国メディアの央広網はこのほど、「中国高速鉄道が手掛ける一部の海外プロジェクトがうまくいかないことに便乗し、中国高速鉄道そのものを貶めようとする論調が存在する」と批判する記事を掲載した。

 記事は、中国高速鉄道について「中国国内における営業距離の長さ」や「建設コストの低さ」、さらには「建設速度の速さ」を挙げたうえで、「中国製を代表する存在」であると同時に、「中国の発展速度を代弁する存在」になったと主張した。

 続けて、国外における一部のプロジェクトが頓挫したところで、「中国高速鉄道の輸出事業そのものが頓挫したとは言えない」と指摘し、中国国外の一部のメディアが「ここぞとばかりに、中国高速鉄道を貶めようとする主張を繰り返している」と反発した。

 記事は、中国高速鉄道がいかに高性能で、技術的に信頼できるかを自画自賛とも言える論調で繰り返し主張し、「中国高速鉄道を貶めようとする国外メディア」に対して反論を繰り広げている。だが、米国では提携企業が突然、中国企業との提携解消を発表したたほか、メキシコでは受注後に「透明性を確保するため」との理由で、メキシコ政府が受注を取り消した経緯がある。

 さらに、ベネズエラでは工事そのものがストップしており、計画が事実上頓挫しているほか、タイも中国からの資金を受け入れないと発表するなど、トラブル続きであるのは事実だ。中国高速鉄道の技術や安全性ではなく、駆け引きや根回しを含めたプロジェクトのマネジメントのほうに問題があるのではないだろうか。(編集担当:村山健二)(イメージ写真は「CNSPHOTO」提供)