最後の生放送で母・和さんと

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 男にとって生まれて最初に接する異性である母の愛のありがたみは、遠く離れてみて初めて気づくことがほとんどだろう。「瞼の母」の思い出を、ジャパネットたかた創業者の高田明氏(67)が語る。

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 写真は今年1月にジャパネットたかたが創業30周年を迎え、30時間の特番を終えてスタジオで撮影したものです。

 生放送の出演も最後ということで、家族が集まりました。おふくろは平戸に住んでいるのでいつもはスタジオへ来ないのですが、この日ばかりは来たいと言って、「ごくろうさん」と花をくれました。

 僕がこの世界に入って働く姿を見続けてきたのが母でした。息子がテレビに出るのを楽しみにしているので出演前に知らせるのですが、母親にとって子供はいくつになっても子供なんですよね。

 表情などを実によく見ていて、「きついんじゃないか、最近。体は大丈夫か」って、すぐに電話がかかってくる。その勘はたいてい当たっています。

 92歳になる母に伝えたい言葉は、「産んでくれてありがとう」ですね。30周年の席でも社員に話しましたが、今この人生があるのは母が産んでくれたからこそ。親とのつながりを考えずして、自分の人生はない。

 本人の努力や周囲の方々の支えはもちろんのことですが、やっぱり「この世に生命をいただいたことに、ありがとう」と。生を授けてくれた母ほど尊い存在はないと思っています。

※週刊ポスト2016年7月22・29日号