5月11日、国際協力銀行法の一部を改正する法律が可決された。国際協力銀行(JBIC)によれば、同改正案は「海外における社会資本の整備に関する事業にかかる更なるリスク・テイクを可能」にするもので、日本企業の海外展開を支援することを目的にJBICの機能が強化されることになる。(イメージ写真提供:123RF)

写真拡大

 5月11日、国際協力銀行法の一部を改正する法律が可決された。国際協力銀行(JBIC)によれば、同改正案は「海外における社会資本の整備に関する事業にかかる更なるリスク・テイクを可能」にするもので、日本企業の海外展開を支援することを目的にJBICの機能が強化されることになる。

 アジアインフラ投資銀行(AIIB)を主導する中国としては、日本の動きに対して危機意識を感じざるを得ないようだ。中国メディアの中評網はこのほど、「日本の積極的な投資は中国に対抗するものなのか」と題する記事を掲載した。

 国際協力銀行法の改正により、国際協力銀行は比較的リスクの高いインフラプロジェクトに参加できるようになり、結果として日本企業の海外投資が増えることも予想されるが、その一方ではAIIBを創設し、アジアの開発金融で存在感を強めている中国をけん制するためという見方もある。

 記事は今回の法改正により、日本企業のASEAN地域における投資で競争力が高まる見通しだと伝え、中国企業にとって脅威になるとの見方を示し、今後、日本企業がインフラ投資を持続的に行うことで大型プロジェクトの受注においても競争力を有するようになると主張した。

 また、国際協力銀行法改正は日本企業のASEAN地域への交通インフラ投資を促し、物流インフラが整備されることで、他国の企業がさらにASEAN地域へ投資するという「良い循環」が生みだされると分析。さらには電力分野でも日本企業の投資が進むことで、「日本のASEANへの経済的影響力」が強くなり、「政治的影響力」にもつながると指摘した。

 中国もASEANへの投資を進めており、インフラ建設や不動産、金融などの分野では優位性があるとしつつも、「投資方法や分野、投資や質のどれをとっても日本とは開きがある」と指摘。日本は国内産業チェーンの延長として、母体を日本におきながら現地の経済発展を促進するものだが、中国の投資は現地の資源獲得と建設プロジェクトを主としており、生産ネットワークの開拓は難しく、日本のようにASEANとの「深い協調関係」を築くのは難しいと問題点を指摘している。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)