石田純一オフィシャルブログより

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 石田純一が都知事選への思いを語った昨日の会見。閉塞する参院選報道のなか、自らの都知事選出馬問題を使って、安倍政権による参院選の"改憲隠し"を批判し、野党の結集を呼びかけたその姿勢は、見事としか言いようのないものだった。

 ところが、テレビ、新聞、スポーツ紙などのマスコミはこの石田の姿勢にこぞって冷ややかな姿勢を見せている。

 会見の真意をまともに伝えず、トレンディ俳優時代のチャラいイメージをそのまま押し付けてからかったり、「都知事選を混乱させる行動」「都知事選と国政の問題を混同している」など、的外れな批判を展開する番組や新聞も少なくなかった。

 さらに不可解だったのは、昨夜の『報道ステーション』(テレビ朝日)だった。せめて『報ステ』くらいは石田の真意をちゃんと報じるのではないかと期待していたのだが、「石田純一が野党統一候補を条件に出馬表明」と簡単に紹介しただけで、肝心の会見内容をまったく報道しなかったのだ。

 その異常さは、石田純一の会見について割いた時間を見れば明らかだ。他の局は批判的ながらもこのニュースにかなりの時間を割いていたが、『報ステ』の放映時間はなんとわずか1分! 

 言っておくが、これは「正式な出馬会見ではないから」というような理由では説明できない。『報ステ』は自民党の候補者の動きをめぐっては、正式出馬表明前からかなり積極的に報道している。先月29日(水)に小池百合子が突然出馬する考えを示唆したときは6分放送し、1日(金)には自民党都連や増田寛也元岩手県知事の動きを5分。5日(火)には、小池の動きに対する小泉・細川元総理の反応などを4分。小池の正式会見があった6日(水)は6分と、自民党候補者の動きについては、20分以上を使って、延々と放送しているのだ。ところが、昨日の石田純一の扱いは、その20分の1にすぎなかったのだ。

 これについて、テレビ朝日の報道局関係者から、驚くべき内部情報が寄せられた。『報ステ』は当初、石田の会見を4分ほど放送する予定で、VTRを用意していたのだが、放送直前になって、突然、放送項目から落ちたのだと言う。

「理由はよくわかりませんが、上のほうから急にもっと短くしろというお達しがあったようです」

 しかも、『報道ステ』がやらなかったのは、石田だけではない。昨日は、各局とも夕方のニュースで、民進党東京都連が推す候補者として松沢成文前神奈川県知事や元経産官僚の古賀茂明氏を取り上げた。ところが、『報ステ』はそれについても一切触れなかったのだ。

「小池のときは垂れ流しだけでなくバランスを取るように報道幹部からのお達しが来ていたので、野党の動きをここまでやらないのには驚いた」(前出・テレビ朝日報道局関係者)

 安倍政権に"公平中立"という名の不当な圧力を加えられ、与野党同じ扱いでというばかげた自粛に陥ったと思っていたが、テレビの萎縮は、それよりさらに進み、野党については正式出馬前は報道しない、というところまで来ているということなのか。

 しかし、マスコミの石田の扱いの不可解さについては、もうひとつ原因がある。

 官邸が、各社の番記者や懇意にしている解説者やコメンテーターに、石田の会見を批判もしくは無視するよう、牽制していたというのだ。

「官邸はとにかく、石田の会見には相当ナーバスになっていた。石田が出たら自民党の候補が敗ける可能性があるのはもちろん、会見が大々的に取り上げられたらそれこそ参院選への影響が出かねない、と。それで、官邸と自民党の幹部が一斉に『ああいう人間が都知事選に出て混乱させていいのか』とか『石田のことなんて本気で報道したら、おたくの品位を疑われる』というようなことを言っていたようです。さらに、テレビの番記者には『会見をそのまま報じたら投票行動に影響が出る』と牽制したらしい。フジで田崎史郎氏や安藤優子氏が過剰な石田批判をしたのはおそらくそのせいでしょう。そして、この官邸の空気が各メディアに伝わって報道内容に反映されたんじゃないでしょうか」(全国紙政治部記者)

 さらに石田の所属事務所に対してもスポンサーを通じて圧力がかかっているといわれ、実際、あるテレビ局が石田出演のCMを流せないと言い出しすでに数千万円単位の違約金が請求されていることを石田自身が明かしている。

 本日、当サイトが報じた自民党の「子供たちを戦場に送るな」教師を取り締まる密告フォームについても、マスコミはほとんど取り上げなかった。参院選報道は、すべての自民党批判が封じられたまま終わったが、週明け以降、都知事選報道がどうなるのか。要注意である。
(田部祥太)