中国南部では今月に入って記録的な豪雨が続き、長江の中下流域の各地で洪水が発生した。ちょうど今は多雨の時期とされているが、近年では毎年のように記録的な豪雨や大規模な洪水が発生しており、各地において対策の必要に迫られている。(イメージ写真提供:123RF)

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 中国南部では今月に入って記録的な豪雨が続き、長江の中下流域の各地で洪水が発生した。ちょうど今は多雨の時期とされているが、近年では毎年のように記録的な豪雨や大規模な洪水が発生しており、各地において対策の必要に迫られている。

 中国メディア・北極星節能環保網は8日、「日本の東京はどうして洪水が発生しないのか」とする記事を掲載。自然災害が多い日本において、大都市東京が豪雨に見舞われても洪水がほとんど発生しない理由を考察している。

 記事はまず、東京を含む首都圏で洪水、浸水や冠水が発生しにくい状況の第一の功労者として、15年かけて建設され2007年に完成した「首都圏外郭放水路」の存在を紹介。「地下神殿」と呼ばれ、荘厳さえ漂う同放水路の設備やその機能について解説した。

 また、「世界最先端の排水システムを建設しただけでなく、汚水排出の部分から細かく厳格にコントロールされている」点も、洪水を防ぐうえで重要な役割を果たしているとした。そして、日本では水に溶けないトイレットペーパーを直接流してはならないと規定されているほか、排水前にゴミの処理を行うこと、油を絶対に下水に流さないことが徹底されていることを説明。「雨水」と「汚水」が分けられ、汚水は全国に1000カ所余り存在する汚水処理工場で処理を経てから再利用あるいは海へ排出されると伝えた。

 記事はさらに、日本と中国の排水管が敷かれている密度について比較。日本では10年ほど前に達成していたレベルに比べて、中国は2013年時点でその半分以下に留まっていたと紹介している。そして「排水と貯水、両方の設備づくりを強化することが、都市における洪水を防ぐ方向性なのだ」と結論づけた。

 記事が注目した東京の排水システムも、何も経験がないところからは決して生まれない代物である。これまでの歴史の中で、大きな洪水災害を経験し、それを積み重ねてきたからこそなのだ。技術云々の話はともかく、もっとも基本的で大切な問題は「経験を生かそうとするかどうか」なのである。大規模な災害を経験した後で、二度と起こらぬよう速やかに対策を立てられるかどうかが「防災大国」か否かを分けるポイントの1つと言えそうだ。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)