食欲をコントロールするのが胃の役目だが…

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【林修の今でしょ!講座】(テレビ朝日系) 2016年6月21日放送
「最新医学で分かった『臓器別ダイエット講座!!』」

テレビに引っ張りだこの番組MC、林修先生は、過去に100キロ超えを3度も経験した。この日のテーマはダイエットだ。臓器が本来備えている機能を、ダイエットに利用するコツを内科・循環器科が専門の池谷敏郎医師が解説した。

番組で取り上げた臓器のうち、胃は「食欲をコントロール」、脳は「リバウンドのスイッチ」という役割がある。それぞれ、ひと工夫すればダイエットに大いに寄与しそうだ。

胃から分泌される食欲増進ホルモン

池谷医師が、スタジオで外国人女性の2枚の写真を見せた。やせる前と後の姿で、見かけは全く違う。林と、「ダイエット失敗連続」の女優、佐藤仁美、「13キロリバウンド」のお笑い芸人、馬場園梓が驚きの声をあげた。

佐藤「大変なダイエットしたんでしょうね」
林「別人ですよね」

実はこの女性は、胃の一部を切除したという。「それでなぜやせるのか、わかりますか」と池谷医師が質問した。

馬場園「胃が小さくなったから、お腹いっぱいになるのが早くなった...」

正解は「食欲増進ホルモンが出なくなったから」。食欲は、胃から分泌される「グレリン」というホルモンが脳の摂食中枢を刺激して起きる。胃のサイズ自体が小さくなったから、グレリンの分泌量も減ったというわけだ。

とは言え、ダイエットのために胃を切るというのは多くの人にとって現実的ではない。ほかにグレリンを出にくくする方法はないものか。

カギとなるのが、睡眠時間だ。米国の研究によると、グレリンは7〜8時間の睡眠だと最も出にくく、時間が短くなるほど増えてしまう。7〜9時間眠る人に対して4時間以下しか眠らない人は、肥満率が73%アップしたとのデータも紹介された。短時間の睡眠だと、起きている時間が長くなるので「食べる機会」がそれだけ増え、さらに運動する気力も失せるので余計にダイエットに悪影響を及ぼす。

胃のメカニズムを利用し、7〜8時間の睡眠でグレリンを抑えよう。

リバウンド防止には食器を工夫する

ダイエットでいったん体重が減っても、しばらくしたら元に戻るリバウンドは頭が痛い。スタジオでも、リバウンド経験者が口を開いた。

佐藤「ちょっとやせたから、ちょっと食べていいかな、みたいな」
馬場園「9キロやせて、『やせたから何食べてもいいわ』と思った」
林「いや、そこオカシイんですけど」
馬場園「(苦笑)9キロ下がって13キロ増えた」

リバウンドの原因は、こうだ。ダイエットで減量すると、体に貯めていたエネルギーが減り、脳は「少ないエネルギーで活動できるように」と倹約モードになる。要は、あまり脂肪燃焼しなくてよい体に変換する。これは人間が進化する過程で、食べ物が豊かでなかった時代に生き抜くために備わった力だ。

1か月で全体重の5%減ると、倹約モードのスイッチが入る。体重50キロなら2.5キロ、60キロなら3キロ減だ。すると、平常時より少ないエネルギーで活動するようになるので、減量前と同じエネルギー量を摂取したら消費しきれず逆に余ってしまい、脂肪として蓄積される。こうしてリバウンドしてしまうのだ。なお、一度倹約モードに切り替わると、1か月は戻らない。

倹約モードのスイッチをオンにしないためには、脳に満腹感を与えるよう「だます」とよい。その手段のひとつが、「食事の15分前にガムをかむ」。池谷医師によると、あごを使って何かをかむと15〜20分後にヒスタミンという物質が分泌され、脳の満腹中枢を刺激するのだという。「かむ」がポイントなので、必ずしもガムでなくてもよい。

もうひとつは、料理を乗せる皿を小さくする。錯視を利用した方法で、茶碗も小型サイズにするとよい。同じ量でも小さな容器ならたっぷり入っているように見えるため、満腹感がアップするというわけだ。