7月10日に投票日を迎える参議院選挙を巡って、各政党による戦いがクライマックスを迎えつつある。各候補者が声を枯らして「最後のお願い」に回る時期に差し掛かったが、中国からやって来る観光客にとってその光景は、ある種奇異に映るかもしれない。(イメージ写真提供:(C)Rafael Ben−Ari/123RF)

写真拡大

 7月10日に投票日を迎える参議院選挙を巡って、各政党による戦いがクライマックスを迎えつつある。各候補者が声を枯らして「最後のお願い」に回る時期に差し掛かったが、中国からやって来る観光客にとってその光景は、ある種奇異に映るかもしれない。

 今回の選挙で話題になったのは、選挙権が18歳以上に引き下げられたことだ。一部の高校生も投票に参加することになる。中国メディア・今日頭条は6日、「1960年代の日本人は、毛主席を崇拝していた。考えられるか」とする記事を掲載したが、選挙権を得たばかりの高校生たちは、一体どんな反応を示すだろうか。

 記事は、「日本で60歳くらいの人に尋ねると、その大部分の人が『かつては毛沢東がアイドルだった』と語る」と説明。60年代の日本は「赤色の日本」であり、この時代の日本人は毛沢東を崇拝していたと紹介した。そして、世界各地の独立運動や米国によるベトナムでの軍事行動の影響を受けた日本の青年たちが次々と左傾化し、東京などの大都市で大規模なデモが発生、「毛沢東選集」、「最高指示」などが大量に印刷され、そのムードが高められたと伝えた。

 そして、学生運動が下火になった60年代末から70年代初めには「日本赤軍」が出現、警察との衝突を繰り広げたことを紹介したうえで、「赤軍は当時の日本社会の縮図だった」と解説。赤軍によるデモではしばしば毛沢東の肖像画や、血で書かれた毛沢東語録の横断幕などが掲げられたとしている。

 しかし、中国で文革が終結して79年には「偉大なる改革開放」がスタートすると、日本の左翼は外部の精神的源泉を根底から失うこととなり、多くの左翼青年が絶望の中で自殺したと紹介した。

 今の政治や社会を知るためには、これまで歩んできた政治・社会の道を振り返ることも大切だ。学生運動全盛期に大学の構内が「戦場」と化し、授業どころではなくなった、という話を信じる高校生や大学生が、果たしてどれほどいるのだろうか。一方、中国でも今や文革の大混乱を知らない世代が社会の主役となりつつある。日本、中国いずれにおいても「赤の時代」をどう伝えていくか、改めて考える時期に差し掛かっているようだ。(編集担当:今関忠義)(イメージ写真提供:(C)Rafael Ben-Ari/123RF)