囲碁で人に勝利したグーグルの人工知能、今度は人を失明から救う

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2016年、世界最高峰の囲碁棋士を破ったグーグル傘下の人工知能スタートアップ・DeepMind(ディープマインド)は、AIを眼疾患の予防に役立てるために、英国の眼科病院と提携して研究を行うことを発表。それは「社会の課題を解決すること」という彼らのミッションにつながっている。

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グーグルのDeepMind(ディープマインド)は、機械学習が失明の人々を救えるかどうかを研究するべく、NHS(英国・国民保険サーヴィス)ファンデーションによる「ムアフィールズ・アイ・ホスピタル」と提携する。

NHSによると、人工知能(AI)は「回避可能な失明への対処に大きな役割を果たす」可能性があり、このパートナーシップの目的は「先端技術がいかに眼疾患の研究に役立つのか」を調査することだという。彼らの言う眼疾患には、高齢者がかかりやすい黄斑変性症と糖尿病が原因の視覚障害が含まれる。

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視覚障害の初期症状を発見するために、機械学習は100万件の眼球画像のスキャンに用いられることになる。

現在英国に居住する視覚障害者人口は約200万人で、これは人口の30人に1人の割合だ。36万人が失明者、または弱視者として登録されている。そうした視覚障害者の人口は、2050年までに倍増するといわれている。

初期の兆候を発見することは、視覚障害の予防につながる。特に糖尿病が原因の視覚障害は約98パーセント防げるというのだ。

「ディープマインドとの研究によって、新しい目の検査方法が生まれるかもしれません。それは眼疾患の早期発見と治療に繋がるでしょう」。ムアフィールズのNIHR(National Institute for Health Research)・バイオメディカルリサーチセンターのディレクター、ペン・ティー・コーは言う。「2050年までに、視覚障害者の数は倍増するといわれています。眼疾病を予防するために、先端技術をどう使えるかを研究することが重要になるのです」

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ディープマインドの共同創業者であるムスタファ・スレイマンは、このプロジェクトは、「社会最大のチャレンジを解決すること」というディープマインドのミッションのひとつだと語る。

「世界各地で、糖尿病が原因の失明が急速に増加しています」とスレイマンは言う。「失明に苦しむ人は、世界全体で3.5億人以上。わたしたちは、そうした課題を解決するためにモアフィールズの第一線の研究者たちとコラボレーションできることが楽しみです」

「眼疾患をできるだけ早期に発見することで、患者は最も適切な治療を受けることができます。NHSも、このコラボレーションから大きな成果を得ることができるでしょう。ディープマインドは、NHSの医師と看護師がこれからも世界最高レヴェルの医療を提供していくことに貢献できると考えています」