6日、スウェーデンの家具大手・イケアは、転倒事故で子ども6人が亡くなる原因となった収納チェストなど約3600万台を米国とカナダで自主回収すると発表した。だが中国ではリコールしないとされ、中国消費者が怒りの声を上げている。資料写真。

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2016年7月6日、スウェーデンの家具大手・イケア(IKEA)は、家具の転倒事故で子ども6人が亡くなる原因となった収納チェストなど約3600万台を米国とカナダで自主回収すると発表した。だが中国ではリコールしないとされ、中国消費者が怒りの声を上げている。米紙ニューヨーク・タイムズが報じた。

イケアは、説明書通りに設置されていれば転倒の恐れはなく、安全に使用できるとしていたが、米国消費者製品安全委員会(CPSC)の圧力で最終的に自主回収を決めた。だが自主回収の対象とならなかった中国では、消費者の間で不満が高まっている。

中国のSNS上では「中国では『殺人チェスト』を自主回収しない」「中国人に対する差別だ」「イケアがつぶれるまでボイコットすべき」などと怒りの声が上がっている。

イケアにとって、中国は最も成長著しい市場だ。2015年の中国販売高は15億5000万ドル(約1571億円)に達し、週末には多くの客が店舗を訪れ、店内でくつろぐ姿も多く見られている。

今回の問題をきっかけに「中国政府はより厳しい安全基準を定めるべきだ」とする意見もネット上で聞かれるようになっている。イケア側は、自主回収は北米地区に限定し、中国や欧州連合(EU)の安全基準には適合していることから、中国で販売を継続するとしている。

ネット上では「イケアが中国を差別しているのではない。中国で家具や食品衛生などさまざまな安全基準が低すぎるという問題が明確になった」と指摘する声もある

中国広東省深セン市の消費者委員会は先月30日、イケア問題について「消費者の安全を平等に守る対策を講じるべきだ」と発表し、中国で販売する商品の安全性を調査するよう呼び掛けている。今月5日時点でイケア側からコメントは発表されていない。(翻訳・編集/岡田)