(写真提供=SPORTSKOREA)

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韓国スポーツの強さの源でもある、体育年金こと「競技力向上研究年金」。この年金をもらうためのポイント、「年金ポイント」が最も多いといわれる韓国選手は、元ショートトラック韓国代表のチョン・イギョンだ。

彼女は、1994年リレハンメル五輪で金メダル、1998年長野五輪では金メダル2個、銅メダル1個を獲得した。現役を引退するまで貯めたポイントは、なんと905点。オリンピック金メダル1個につき90点ということを考えると、ものすごいポイントだろう。

(参考記事:韓国スポーツの強さの源 死ぬまでもらえる「競技力向上研究年金」とは何?

この競技力向上研究年金の上限額は、年金ポイント110点にあたる月100万ウォン。ただ、チョン・イギョンのようにオリンピックを2連覇した場合、オリンピック金メダルポイントとその50%、つまり90+45点分である135点の“激励金”6500万ウォン(約650万円)を受け取ることができる。同じオリンピックで2個以上の金メダルを取った場合も、1個ごとに20%が加算された激励金が手に入るという。

もしも、年金ポイントを持つ韓国のスポーツ選手が、他の国へ帰化する場合はどうなるのだろう。

競技力向上研究年金の規定によると、「韓国籍を喪失する場合、毎月の支給額の48倍を一括で支払い、関係を終結する」となっている。

2006年トリノ五輪で金メダル3冠を達成したヴィクトル・アン(韓国名:アン・ヒョンス)がまさにそのケースだ。彼も月100万ウォン(約10万円)の年金をもらっていたわけだが、2011年、ロシアに帰化すると同時に100万ウォンの48倍、つまり4800万ウォン(約420万円)を一括で支給された。

ちなみに、オリンピックで1秒もプレーをしなくても年金をもらえる場合がある。

これは、サッカーやハンドボールのような団体競技で最終エントリーに入った選手に該当する話だ。本試合に出場できず、ずっとベンチにいたとしてもチームでメダルを獲得した場合、その候補選手はプレーした他の選手と同じ額の年金がもらえる。

過去には違った。1992年バルセロナ五輪で韓国女子ハンドボール代表チームが金メダルを獲得しているが、出場した選手は月60万ウォン、候補選手は35万ウォンと分けて年金を支給したという。しかし、それが“差別だ”という議論になり、規定を変えたそうだ。オリンピックを向けて一生懸命汗を流した選手の立場からすれば、すべての選手を平等に扱うのが当たり前かもしれない。

韓国は、今夏開催されるリオ五輪で「金メダル10個以上獲得」が目標らしい。名誉と実利の“二兎”を手にすべく、今この瞬間にもたくさんのメダル候補たちが汗を流している。

(文=S-KOREA編集部)