近年、かつてないほど多くの中国人観光客が日本を訪れている。「爆買い」と称されたショッピングのほか、グルメや新幹線、日本ならではの景色が楽しめる観光スポットが人気を集めているが、「中国的要素」が垣間見える場所も、多くの中国人観光客を呼び寄せているようだ。(写真は東大寺、写真提供:(C)PaylessImages/123RF)

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 近年、かつてないほど多くの中国人観光客が日本を訪れている。「爆買い」と称されたショッピングのほか、グルメや新幹線、日本ならではの景色が楽しめる観光スポットが人気を集めているが、「中国的要素」が垣間見える場所も、多くの中国人観光客を呼び寄せているようだ。

 中国メディア・捜狐は3日、「日本の古都、奈良の世界文化遺産に見える中国の遺伝子」と題し、唐招提寺と東大寺について紹介する記事を掲載した。記事は、古代の都であり歴史文化に富んだ都市であることで、多くの中国人観光客が訪れると紹介。現地の遺跡の多くには「中国古代文化の遺伝子が含まれ、伝承されている」としたうえで、中でも「中国人が最も熟知している遺跡が唐招提寺だ」と伝えた。

 唐招提寺は、中国の唐代の高僧・鑑真が6度目の日本渡航に成功した際の西暦759年に建造が始まり、770年ごろに完成したもので、最盛期には僧侶が3000人いたと説明。「唐招提寺」の文字は孝謙天皇が王羲之らの書体を真似て書いたものとされるほか、金堂に鎮座する盧舎那仏は、洛陽の龍門石窟にある盧舎那仏をモデルにして鋳造したとされるなど、「古代中国の日本への影響が全方位的だったことが伺える」と解説した。

 また、唐招提寺と並ぶ有名な寺院であり728年に建立された東大寺も、大きな盧舎那仏が大仏殿に置かれるなど、その基本的な作りには「中国の要素が充満している」と紹介。かつて鑑真がここに戒壇を設けて授戒を行ったこと、1997年には日中韓3カ国の仏教友好交流会議が開かれ、この場所で共同による法会を行ったことなどを併せて伝えた。

 度重なる戦乱や為政者の交代など、歴史的社会的な理由により、中国国内には京都や奈良のように古代の都の姿がほぼ完全に残っている場所というのは少ない。古代の中国に興味を持つ中国の人たちは京都や奈良を訪れることで、当時の雰囲気を味わうようである。そして同時に、歴史的な遺産を守ることの大切さを痛感して帰国の途に就くのだ。(編集担当:今関忠馬)(写真は東大寺、写真提供:(C)PaylessImages/123RF)