8月5日のリオ五輪開幕まで、あと1カ月を切った。会場の準備は間に合うのか、治安の問題は大丈夫か、2年前のサッカーワールドカップ開催時同様、悩みの種は尽きない。ただ、スポーツ愛好者としては純粋にスポーツの醍醐味を堪能できることを願うばかりだ。(イメージ写真提供:123RF)

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 8月5日のリオ五輪開幕まで、あと1カ月を切った。会場の準備は間に合うのか、治安の問題は大丈夫か、2年前のサッカーワールドカップ開催時同様、悩みの種は尽きない。ただ、スポーツ愛好者としては純粋にスポーツの醍醐味を堪能できることを願うばかりだ。

 五輪にはさまざまな競技種目が存在するが、それ以上に五輪ではやらない種目がある。大衆スポーツ文化が萌芽したばかりの中国においては、後者にスポットライトが当たる機会はほとんどないのが現状だ。例えば、アメリカンフットボールについて、どれだけの中国人が知っているだろうか。

 中国メディア・騰訊は5日、メキシコで6月に行われたアメフトの大学世界選手権において、中国代表が日本代表に0-72で惨敗したことを報じた。そのなかで紹介された、参加した中国人選手の話が、今の中国社会のスポーツに対する考え方を如実に表しているように思える。

 記事は、近年中国においてアメフトの人気が確かに上昇しているものの、なおもバスケットボールや卓球、サッカー、バドミントン、テニスの後塵を拝していると説明。北京や上海などにはチームも存在するが、そのレベルは低い段階に留まっているとした。そして、中国人選手が「アメフトは五輪競技ではないので、金メダルをもらえない。だから政府も重視しないのだ」、「僕らは普通の学生。競争に来たのではなく、学び、体験しにきた。そして、われわれのところにもチームがあるということを世界に知ってもらいたかった」と語ったことを伝えている。

 「五輪競技ではないアメフトは政府も重視しない」という言葉が印象的だ。現状として、あるスポーツ種目が中国国内で注目され、ファンを増やすためには、五輪種目になること、そして政府から重視されることが必要なのである。もちろん日本においても五輪種目が人気を集め、他のスポーツよりも重要視される傾向にはあるが、五輪種目への集中度合いが中国の方がより強い印象を受ける。

 日本にはさまざまなスポーツにそれぞれ愛好者やファンが少なからず存在するが、中国ではそのすそ野がまだまだ狭いのだ。行ってみれば、大衆スポーツ文化の差、ということになるのかもしれない。

 なお、この大会で中国代表は、グアテマラに3-0と歴史的な勝利を挙げたとのこと。参加した選手たちは、さぞや好きなスポーツをすることの喜びを感じたことだろう。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)