日本政府観光局によれば、2016年1−5月における訪日中国人数は前年同期比45.3%増の約249万人に達した。これほど多くの中国人が日本を訪れるなかで、「人に迷惑をかけない」という日本人の美徳に違和感を感じる中国人も増えているようだ。(イメージ写真提供:123RF)

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 日本政府観光局によれば、2016年1-5月における訪日中国人数は前年同期比45.3%増の約249万人に達した。これほど多くの中国人が日本を訪れるなかで、「人に迷惑をかけない」という日本人の美徳に違和感を感じる中国人も増えているようだ。

 中国メディアの青網はこのほど、「人に迷惑をかけない」という日本人の特質に違和感を感じたことのある中国人の経験を紹介する記事を掲載。例えば中国人ならありがとうと言う場面で日本人はすみませんと言う場合があることを紹介。誰かに何かをしてもらった際、「ありがとう」と言えば済む場面でも、日本人は「人に迷惑をかけてしまった」ことに対して「すみません」と言うと紹介し、違和感を感じるものだと伝えている。

 ありがとうという言葉がふさわしい場面でも、日本人がすみませんという言葉を使う場合があるという指摘は確かに事実だ。人に何かをしてもらったときなどにも、よく「すみません」という言葉を使うことがある。

 この事例は日本人が「人に迷惑をかけない」ことを重視していることをよく示しているが、相手の好意に対して積極的に感謝を表したいという気持ちより、自分が相手の負担になったことを申し訳なく感じる気持ちが強いということかもしれない。中国人はこの点に違和感を感じるということだ。

 さらに記事は「登坂を1人で歩いている時に振り返ると、年配の女性が苦労しながら自転車をこいで坂を登ってくるのが見えたため、道を譲ろうとした。年配の女性は「すみません、すみません」と言いながら、ものすごいスピードで顔に汗して坂を登って行った。恐らく自分を長く待たせたくないと思ったのだろう。しかし道を譲ったことによって、逆にこの年配の女性に迷惑をかけてしまった」という経験も紹介した。

 この経験をした中国人が伝えたいのは、人に示したはずの親切が、「人に迷惑をかけない」という考え方を重視する日本では逆に相手の負担になってしまう場合があるということだ。示した親切が素直に実を結ばないことに違和感を感じたのだろう。

 中国人にはなかなか理解し難い点かもしれないが、道を譲られた年配の女性はおそらく心の中では道を譲った行為に感謝していただろう。道を譲ったことを迷惑な行為だとは少しも感じていないはずだ。日中文化は異なるため、人に迷惑をかけないことを重視する日本人の特質に違和感を感じるのは自然なことだが、それを乗り越えて異なる文化が有する特質を善意に解釈する姿勢は非常に大切だと言える。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)