中国メディア・今日頭条は4日、観光立国を目指して中国人観光客を積極的に呼び込んできた日本政府がここに来て東南アジアの観光客に「浮気」をしているとする評論記事を掲載した。(イメージ写真提供:(C)Nuttapong Wongcheronkit/123RF)

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 中国メディア・今日頭条は4日、観光立国を目指して中国人観光客を積極的に呼び込んできた日本政府がここに来て東南アジアの観光客に「浮気」をしているとする評論記事を掲載した。

 記事は、日本政府が観光立国を目指すうえで規模も消費金額も大きい中国人観光客を重点ターゲットとしてきたことで、日本に潤沢な利益をもたらしたと紹介。一方で、「右翼勢力が面倒を起こし続けることで、日本を訪れる中国人観光客が減りだしている」とした。

 そして、この状況に対して日本政府は急いで対策を探し、その結果タイやマレーシアの観光客に対するノービザ政策、フィリピン・ベトナム・インドネシアに対するマルチビザ緩和政策を実施し、毎年200万人の東南アジア人観光客を呼び込む目標を立てたと説明。中国人観光客の引き留めに努力する日本企業とは裏腹な、日本政府による「浮気」は一体どのような悪影響を生むのか、と問題提起した。

 記事は悪影響の1つ目として、日本政府と地方自治体との間で摩擦を引き起こすと説明。東南アジア市場を開発して中国をけん制したい日本政府に対して、地方自治体は中国市場の堅守を目指そうとしており、このような状況では観光立国政策の効果は大いに薄れることになるとした。

 2つ目には外国人観光客が日本の政策について誤解する可能性を指摘。特に東南アジアの観光客は「われわれは単に中国人観光客の流失を補てんするだけの存在だ」と考えるようになると論じている。そして3つ目は「浮気」によってこれまで中国市場開発に投じられてきた大規模な物的、人的資源がムダとなり、新たに東南アジア向けに資源を投入する必要が出ることから、大きな浪費を生むと指摘した。

 記事は最後に、「たとえ中国人観光客が減少しても、日本の観光業が餓死することはない。日本の観光業振興において中国市場と東南アジア市場のどちらがゴマ粒でどちらがスイカなのかは、日本人が誰よりもはっきりと知っているはずだ」としている。

 中国人観光客が「右翼勢力の面倒によって減少した」と結論づけるなど、記事はいささか強引な論理を展開している。「爆買い」ブームが沈静化するなかで、買い物だけを目的にした中国人観光客は減少し、消費額も減りつつある、というのが実情に近いのではないだろうか。また、東南アジアの観光客を掘り起こす方向性についても、同地域との結びつきを強化したいという思惑は確かにあるものの、リスク分散という点から考えれば「浮気」との誹りを受けるものではないはずだ。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:(C)Nuttapong Wongcheronkit/123RF)