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今秋リリース予定のiOS 10が備えるHealth(ヘルスケア)アプリを使って、米国のiPhoneユーザーは簡単なプロセスで臓器、眼、組織などのドナー登録を行えるようになる。米国時間の7月5日に、米Appleと米Donate Life Americaが発表した。

Donate Life Americaは、米内国歳入法第501条C項3号の条件を満たした非営利団体である。全米規模の組織と各州のチームによるアライアンスになっており、National Donate Life Registryの管理などドナー登録のネットワークづくりを促進し、またドナー登録に関する教育・啓蒙プログラムを提供している。米国では現在120,000人以上が移植を待っており、さらに10分に1人のペースで新たな臓器提供希望者が増えている。Donate Life AmericaのDavid Fleming氏 (CEO)によると、米国では平均して1時間に1人が臓器移植を待ちながら亡くなっており、1人のドナーによって8人もの人命を救える可能性がある。

Donate Life AmericaとAppleは、そうした臓器移植の現状とドナー登録に関する情報に人々が容易にアクセスできるようにし、iOS 10のヘルスケア・アプリを使って「わずかな時間で完了するシンプルなプロセスで、これまでになく簡単に登録できるようにする」(Jeff Williams氏、Apple COO)という。

iPhoneユーザーはヘルスケア・アプリのメディアカルIDを通じてドナー登録を行い、ドナー登録の情報はユーザーのiPhoneから直接National Donate Life Registryに送信される。メディカルIDは、アレルギーや持病、服薬、血液型といった重要なメディカル情報を記録しておく機能だ。緊急通報時にはデバイスのロックを解除しなくてもアクセスできるため、ドナー登録の情報もメディカルIDを通じて医療関係者が把握できる。

臓器移植待ちのリストの拡大は、米国において早急な対策が求められる問題の1つになっており、今年5月にオバマ政権がドナー登録を改革するためのイニシアチブを発表していた。Appleの他にも、Google、Facebook、Twitterなど多くの企業が新たなツールの開発と啓蒙プログラムの提供に取り組んでいる。

(Yoichi Yamashita)