Googleの新しいツール「マイ アクティビティ」の便利さと賢い使いどころとは?

写真拡大 (全3枚)

いま、Googleのツールを使っていないという人は少ないのではないか。
Web検索を始め、Googleマップなど、スマホから何気なく使っている人は多いだろう。となると、気になるのはGoogleに溜まっていると思われる利用データだ。

Googleは自社に蓄積するそうした利用履歴をユーザーに開示することにわりと積極的だ。Chromeにも履歴を手軽に確認できる機能がある。

そして、さらにこの7月には、広くアカウントにひも付いた情報を提供する履歴ツール「My Activity」を導入した。

◎履歴ツール「My Activity」
Chromeの履歴ツールでもログインしている端末の履歴をまとめて閲覧することはできる。日付ごとに時系列で表示でき、履歴から検索したり、1つ1つを削除したりすることも、全削除したりすることもできる。ただ、これらはただの履歴表示でしかない。Gmailのスレッド表示などもすべてがログに表示されているので、使い勝手としては微妙だった。


Chromeの履歴ツール


一方、「My Activity」はこうした履歴情報をある程度まとめて見やすく表示してくれる。
たとえば、
「昨日」であれば、検索を30件やっています、YouTubeのタイトルを何件再生しました、というように。
設定にもよるが、利用した際のデバイスや位置情報も一緒に保存されているのだ。


「My Activity」


また「My Activity」では、日付やサービスごとに検索も可能。履歴を削除する機能も豊富だ。
キーワードやサービスで絞り込んで一括削除することもできる。

◎アクティビティを管理するという考え方
「My Activity」という名称からわかるように、ログ・履歴というより、「アクティビティを管理しましょう」ということなのだ。

履歴ではなくてアクティビティという点がポイントなのだ。
どこがどう違うの? 一緒じゃないのか? と思うかもしれない。が、履歴というと、保存されていること自体に抵抗があるが、アクティビティというと保存されてしかるべきで、そこからさらに活用するもの、というイメージがある。実際、TwitterやFacebookなどのSNSで「いいね」やRT、シェアはアクティビティと呼ばれる。自分の行動履歴は隠すものではないというワケだ。

そしてときに、こうした機能を(本来の意味で行うことがほとんどだとは思うが)あとからゆっくり投稿を読みなおしたいというときも利用したりするだろう。以前でいう、ブラウザの「お気に入り」、ブックマークのような使い方といってもいい。もちろん、Facebookなどには「保存」機能もあるが、ワンクリックの「いいね」のほうが簡単で、使いやすいのだ。

Googleの「My Activity」は、ブックマーク、コンテンツへ再流入する入り口として履歴ログ(=新しいアクティビティ)を活用するものになるのではないかと思われる。

どうしても履歴が残るのがイヤという場合は、前述のようにサービス単位や特定のキーワードで該当の履歴を削除することもできるで、限定して活用するという使い方もアリだろう。

「My Activity」で可能なアクティビティ管理には、
・ロケーション履歴
・端末情報
・Google Playサウンド検索
・YouTube の「興味なし」のフィードバック
などがある。

また、Googleデータエクスポートで検索履歴をすべて含むアーカイブがダウンロードすることもできるので、
こうしたアクティビティツールを活用することで、たとえば、
有料動画サイトの架空請求が来ても履歴で「見ていない」ことが確認でき、事実関係の立証もできるので安心もできるだろう(とはいえ架空請求の場合、相手に反応するのは厳禁だ)。

ただ便利な反面、Googleアカウントのセキュリティには注意しておきたい。
便利な機能を使う場合は、同時にセキュリティ設定も見直しておこう。


大内孝子