中国の日本に対する感情は複雑だ。中国に反日感情が存在することばかりが注目されがちだが、近年は「日本を深く知る」ことを目指す「知日」という言葉も登場しているとおり、中国では日本に対する関心も高まっているのも事実だ。(イメージ写真提供:123RF)

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 中国の日本に対する感情は複雑だ。中国に反日感情が存在することばかりが注目されがちだが、近年は「日本を深く知る」ことを目指す「知日」という言葉も登場しているとおり、中国では日本に対する関心も高まっているのも事実だ。

 香港メディアの文匯網はこのほど、「日中関係の落ち着きと多元化する中国の社会情勢を背景に、親日や反日よりも知日のほうが重要だと認識する中国人が増えている」と伝えている。

 記事は、日本は古来から中国に学ぶなど、日本と中国の関係は古くから連綿と続くものであることを指摘したうえで、日本を学問の対象として考察する「日本論」について、「中国で日本論が真剣に取り扱われ始めたのは近代以降の話」と指摘。日本が日清戦争および日論戦争で勝利したことがきっかけだったと伝え、近代化に成功した日本はその時初めて、中国にとって学ぶべき対象になったと指摘した。

 だが、当時の日本論は「表面上」のことにとどまっていたとし、文化などの角度から考察する日本論は稀だったと指摘。さらに中国の作家である周作人はかつて「中国は日本を理解する必要がある」と指摘しながらも、「中国人は日本に対し、“かつては中国を模倣し、現代においては西洋を模倣しているとして見下す傾向がある”」と考察していたことを紹介した。

 さらに記事は、周作人は「日本文化は国外に源を発すが、日本は国外の文化を消化の後に自らのものにするのが長けている」と分析していたことを紹介。その後も中国人による日本論は数多く登場したが、「日本人による中国論に比べ、その考察の深さにおいて到底及ばない」のが現実だと指摘した。

 中国で「知日」の動きが広まってきたのはごく最近のことだ。日本に対して興味を持っていることを口にするだけで売国奴扱いされかねない空気があったためだが、最近の中国では客観的に日本を知ろうとする人が増えており、「知日」を目的とした書籍や雑誌も増えている。日本を訪れる中国人が増えているのも、こうした「知日」の動きと関係しているかもしれない。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)