1日、中国では心臓突然死とそれに対応する救急救命処置の理解不足により、救われるはずの命が毎年大量に失われている。資料写真。

写真拡大

2016年7月1日、新華社によると、中国では心臓突然死とそれに対応する救急救命処置の理解不足により、救われるはずの命が毎年大量に失われている。

記事によると、中国では救急救命処置により心臓突然死になるのを防いだ患者の割合がわずか1%未満で、これは米国等の先進国の水準と比較すると著しく低く、救急救命システムの向上が急務となっている。国家心血管病センターが発表した「中国心血管病リポート2014」によると、心臓突然死による中国人の死者数は毎年54万人を超えており、毎分ほぼ1人が心臓突然死で亡くなっている状況だという。

統計によると、突然死等の急病はその約70%が家庭内で発生し、25%がその他の場所で、病院内で起きるのはわずか5%となっている。病院以外の場所で突然死した患者は、その65%が発病後15分以内に亡くなり、35%が15分から2時間以内に亡くなっている。専門家は国民の多くが突然死と救急救命処置に対する理解を欠いているため、心臓突然死の救命処置の成功率は1%未満と非常に低く、ほとんどの患者が病院まで送られる前に亡くなっている、と指摘する。

中国の大都市では救急車を呼んでから現場に到着するまでの平均時間は約10分かかると言われているが、他方で突然死の救急救命処置については「黄金の4分間」が大切だとされている。これは心肺蘇生と除細動(心臓の震えを止めること)を行う時間は突然の心停止から4分以内がキーになるという意味だ。しかし、たとえ現場にAED(自動体外式除細動器)があっても中国の国民はまだ十分に使いこなせる人が少ないため、緊急患者に対応できず、その場で傍観しているだけの人も多い。

こうした状況を変えるには、救急救命システムの向上とその認知を高めていく活動が不可欠で、政府と社会全体がそれに責任を負うべきだと専門家は訴えている。また、人の集まる公共施設や機関にはAEDの配備が必須だが、もし寄付等でそれを援助したいという企業があるならば、その企業のロゴを入れることでイメージアップを図るのもよい、としている。(翻訳・編集/矢野研介)